11話 ページ11
樹くんと唯香が教室から出ていってすぐ先生が入ってきた。
私は一旦落ち着いて自分の席に着いた。
なんで樹くんはあんなこと聞いたんだろう。
私はまだ樹くんの事が好きなのか、モヤモヤした気持ちがなかなか晴れなかった。
この気持ちを早く忘れたい、捨てたい。
そう思ってるけど、当分無理そうな気がしてきた。
「おはよう。そろそろ体育祭のシーズンだから、5限目には種目決めするから忘れないように。」
もうそんな季節か。
先生の話も終わり、SHRも終わった時、樹くんと唯香が戻ってきた。
それと同時にあまり話さないクラスの女子から話しかけられた。
「ねえ、本当に北斗くんと付き合ってたの？！」
「本命は北斗くんだったってことなの？？」
「私さ、北斗くんの友達のジェシーくんの事気になってるから紹介してよ！」
そうだった、私はさっきの出来事によって松村北斗くんの 彼女 っていう設定になったんだった。
なんなら今、付き合ってないよ って言えばいい事なのに、
なんで松村北斗くんがああいうことを言ったのか気になって、知りたかったから、今はまだ 違う とは言えなかった。
1限目の授業が始まって、いつもの癖で隣の席にいる樹くんに目を配ると、樹くんもこっちを見ていた。
私は慌てて目を逸らしたけど、ずっとこっちを見ているっぽく、横から視線を感じていた。
授業に集中しようと思った時、
ﾄﾝﾄﾝ
と、横から机を叩かれた。
なんだろうと思って見ると、叩かれたところになんかの白い紙が置いてあった。
手に取って中身を見てみると、
［本当に松村北斗と付き合ってんの］
と書かれていた。
えっ と思って樹くんを見ると、早く答えろっていうオーラを出していた。
私はその紙に小さく
［違うよ。］
と書いた。
心のどこかにもう1回樹くんと付き合えるんじゃないかと思って、私はこんなことを書いてしまった。
まだ好きな彼に嘘なんてつけなかった。
その手紙を樹くんに返すと、樹くんは何故か笑顔になり、機嫌が段々と良くなっていった。
私はそれを見て嬉しかった。
昨日に戻れたような気がして。
だけど授業が終わって樹くんが1番に話しかけたのは、紛れもなく唯香だった。
唯「ねぇ樹〜！このプリントの山重くて持てないから手伝って？」
田「おうー」
ああ、やっぱり、胸が痛い。
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一 ノ 瀬(プロフ) - ハマちゃっていっき読みしてます。38話〜も待ってます！ (2023年3月17日 19時) (
レス) @page37 id: c191460bd0 (このIDを非表示/違反報告)
May(プロフ) - はまっちゃいました！続き読みたいです！ (2023年1月15日 16時) (レス) id: 41b5d3d037 (このIDを非表示/違反報告)
スリーズペン(プロフ) - イッキ読みしちゃった！ ヤバい^^ ハマる。 続き読みたい。 キュンです♡♡ (2022年6月28日 22時) (レス) @page36 id: fdf6f0c470 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スノストなにわ担 | 作成日時：2022年6月22日 11時
