今度は指にして？ 2【arym】

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山田side


窓から校門を見ているとぞろぞろと人が帰っていく


ああ、もう文化祭も終わるんだな……



校舎全体に文化祭終了の放送が流れてる



教室には俺と大ちゃんのふたりきり



さっき思い出したくない過去を思い出してしまったから

本当は男の人といるのは少し怖いはずなのに


大ちゃんだとなぜだか安心できてしまうから不思議だ








そんなことを考えながらぼーっと窓の外を眺めていたから

いつの間にか隣に大ちゃんがいたことに気づかなかった


有「なに見てんの？山田」

山「っあ·····、も、もう文化祭終わっちゃうな〜って」

突然のことにちょっとびっくりしてどもってしまう

有「ああ〜、ほんとだよなぁ！これが終わったらテストだろ〜やだやだ〜」

本当に残念そうにしている顔を見て笑ってしまう


有「なに笑ってんだよー笑」

山「ごめん笑、テスト、俺もヤダ」



テストだって嫌だけど


大ちゃんのそばにいれたこの文化祭が終わってしまうのが嫌だ



本音はそっち




山「ねえ、大ちゃん？俺と一緒にテスト勉強しない？」





あれ？


俺、大ちゃんと離れたくなさすぎて

変なこと言っちゃった？






大ちゃんはまん丸の目をさらに丸くして俺をみつめる


そのあと少し照れたように笑って


有「山田がいいなら、俺もしたいって思ってた！」

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