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ページ15

裕翔side



シャワーを浴びて、部屋に戻る。



山「ごめん、ゆうとくん俺、酔っ払ってた」



ベッドの上で律儀に正座しているやま。



裕「やっやま!?そんな顔あげてよ」


山「ごめんね、さっき言ったこと忘れて?俺も、もう諦めるから…んっ!?」


ごめんってなに?


諦めるってなに?


俺への告白に対してのごめん?


俺を好きな気持ちを諦めるの?




なんで?




そう思ったら悔しくて、悲しくて、

そんな簡単に忘れられるような気持ちなのかとも思って怒りが湧いてきて


気づいたら、やまにキスしていた。



山「ゆっ!?」



裕「なんでそんなこと言うの?俺のこと、その程度の気持ちだったの?」



こんなこと言うなんて俺は最低だ。


すぐにやまの気持ちに答えられる訳でもないくせに、


でも、そんな簡単に諦めて欲しくなくて。



山「そっそんなことないよっ!!俺っ、俺っ!ゆうとくんのこと大好きで誰よりも好きでっ!」



山「そんな簡単に諦められるわけないよぉっ!」



そう言ってポロポロと涙をこぼすやま。


ああ、今日はやまの泣き顔を見てばっかりだ。


俺が泣かせてしまっているんだよな。




やまの泣き顔を見ながら、泣かせたくないと思う。


泣くのなら、俺の答えを聞いて嬉し泣きするやまを見たい。





そう思って、気づいた。


もう俺の中で、気づかないうちに答えは決まっていたんだ。




俺が別の誰かを見ていても、健気に寄り添ってくれていた人

無神経に相談なんてしても、嫌な顔を1つせず真剣に考えてくれた人

自分のことなんていつも後回しで誰よりも俺を想っていてくれた人





ああ、とっくに分かってたじゃないか。



裕「やま?顔あげて、?」



そう言って下を向いて嗚咽をもらしているやまの顔をあげる。



顔をあげたやまの瞳は涙でいっぱいで。

早くその涙をすくってあげたい。



やまの目をまっすぐ見て一言…。





裕「俺、やまが好きだ」


そう言った瞬間、驚きに見開かれる目。



山「え?…うそっ」


信じられないというように首をふるふると振るやまに、ほんとだよと声をかける。


山「夢みたいっ」


頬を赤く染めて、俺のことをみつめるやまが愛おしくて


なんで今まで気づいてこなかったんだろう、と自分の中のやまへの気持ちの大きさを知る。




裕「やま」

そう言って手を伸ばしてやまの頬に触れて。



そして


そのまま俺たちはまた、甘いキスを交わした。








fin.

cnym ※→←*



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海月(プロフ) - 由真さん» リクエスト、ありがとうございました。遅くなってすみません…。 (2020年5月23日 0時) (レス) id: a20ce45547 (このIDを非表示/違反報告)
由真(プロフ) - リクエストの続きで、完全に動かなくなった涼介を抱いたまま、「今度、涼介に手を出したら、お前ら全員のアソコを切り落として、哀れな姿を公開してやるからな!」と、狂ったように叫ぶ大ちゃんと、うずくまったままの状態で、恐怖を感じるぐらい7人の話をお願いします (2019年12月26日 17時) (携帯から) (レス) id: 49bfd89e96 (このIDを非表示/違反報告)
由真(プロフ) - リクエストO.K.ですか? ありやま前提で、ある日、ほかの7人が涼介に無理矢理しているのを見つけた大ちゃんが、7人を立たせて、アソコを蹴りあげるという制裁を加えて、ぐったりと動かなくなった涼介にも、制裁を加える話をお願いします。 (2019年12月26日 17時) (携帯から) (レス) id: 49bfd89e96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月 | 作成日時:2019年9月9日 14時

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