おおあめ ページ15
ああ、でも最後に見たのは、泣き顔だったな
切島「もう卒業か〜！はやいな！」
瀬呂「切島は大阪だっけ」
切島「そうだぜ！！ファットガムのとこ！」
みんな離れるけど、仲良くしような！と最後まで騒がしい切島を見て思わず頬が緩んだ
上鳴「かっちゃん〜？？何笑ってるんですか〜？？」
爆豪「うるせえ」
まあ、楽しくなくは無かったって言えば3人は笑う
「爆豪くん！」
爆豪「おー、どうした」
「えっと、あの…その、」
顔を赤くして、そわそわする癒河
瀬呂「はーん？？なるほどね〜」
切島「じゃ！俺ら門で待ってっから！」
上鳴「もしダメだったら俺のとこ来てね〜！」
「行かんわ！！…あの、言いたいことがあるんだけど」
爆豪「なあ」
「ん？」
爆豪「一緒に住むぞ」
「…ん？？」
爆豪「お前就職先どこだ」
「リカバリーガールの所で3ヶ月研修した後、病院に行く予定…」
爆豪「住むぞ」
「え、いや、え？私たち付き合ってもないじゃん、」
爆豪「付き合え」
「え、ええ、え〜〜…急だな…」
爆豪「嫌なんか」
「嫌じゃない、けど…私から言いたかったなって」
爆豪「ハッ、言わせねえよ」
「ふ〜〜〜〜〜ん」
グイッと胸元のネクタイを引き寄せられる
唇が重なった
「これで許してあげる！」
爆豪「…」
「うわ！！拭いた！！最低！！」
「私辛めの麻婆豆腐作るの得意なんだけど、勝己辛いの好き？」
爆豪「普通」
「1番の得意料理が勝己の好きな食べ物って運命じゃん！」
爆豪「そうかもな」
「私は甘いの好き、特にシュークリームとか」
爆豪「子どもかよ」
「心は子どもだし」
同棲生活はそれなりに楽しかった
このまま順風満帆、なんて訳にも行かなくて
ちょっと敵に手こずって腕を怪我したまま帰った時
「おかえり…って怪我してるじゃん！ちょっと見して」
爆豪「痛くねえよ、こんなの」
「痛いに決まってる！見せろ！」
爆豪「触んな！！」
バチン、と思わず手を払った
今回の敵は比較的潰しやすかったのに思わず挑発に乗ってしまって半分野郎に助けられた
それが悔しくて悔しくて
ハッ、とAの顔を見る
「…、もう、いいや
勝己なんて、一人で生きていけば」
爆豪「おい、待てや」
「触んないで」
大雨の夜の中、Aは1人で出ていった
それが二ヶ月前
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作者名：イオリ | 作成日時：2020年6月7日 0時
