3 ページ3
き、緊張してきた。
そもそもイソップ君に呼び出される理由があるか？と手汗を握る。
…ほら、早く扉をノックしろ。
ｺﾝｺﾝ
「い、ああの、イソップさ…」
「……ｯ！…あ、○○さんか……」
ビクッと肩を揺らし、そばに置いてあった化粧箱を肘で落とす。安定に可愛い可愛い可愛い。
「で、私の事呼びましたよね！？ね！？」
「ｴｯ…いや、呼んでませんけど？」
「だってイライがイソップ君が私の事呼んでたって言ってて…」
あのクソイライ、私に嘘をついたというのか。
もし本当にそうなら帰ってプロレス技でもキメにいってやろうかと思考を巡らせていると、イソップ君がポットに水を入れ始めた。
「……ﾁｯ､イライ……あ、○○さん紅茶入れるんで良かったら飲んでいってくれません？」
「え、いいの？」
「い、良いですよ。○○さんが僕に害を与えないっていうのは分かってるので」
…そう、私は益虫なのである！
と、椅子を引き出して座る。
部屋、綺麗にしてるんだなあ。
机の上にはきちんと整えられた分厚い本と、私には到底理解不能な哲学の本まであった。
イソップ君、馬鹿な子は嫌いな気がする。
…よし、参考書買ってくるか。
「どうぞ、…あ、熱いですので気をつけて」
明らかにオシャレな匂いとオシャレな陶器とオシャレなスプーン。
「お、オシャレが渋滞してるでないかい…」
「……ど、どうぞ…その、お、お菓子も…」
すす、と小さなカゴの中にいっぱい詰まっているお菓子。じょ、じょじょじょ女子力高っ！
「…ん、すごい美味しいですねこれ！マドレーヌ？でしたっけ？」
「…ｱ、その、はい。そうですね」
「なんでそんな緊張してるんですかｗ」
なんでそんな緊張してるんですか …ね、さっきまでの私に言ってやりたいくらいだよ。
「いや、あ、その、同じ部屋で人間と一緒なんて何年ぶりか…す、すいません」
さっき強がってみたんですけど、やっぱ、怖くなってきてしまって とどもりながら言うイソップ君は、正直言ってめっさ可愛かった。
「私出ましょうか？」
「え、あ、そういうことで言ったわけじゃ、その…すいません」
「……おふたりさーん？」
イライが覗いてた。………は？？？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 209人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「第五人格」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めんへらうさぎ(プロフ) - 今日初めて読んだのですが、すっごく好きです……。奥手なナワーブくん可愛すぎるし、ちょいちょいとおちょくってくるイライくんも可愛かったです…！イソペも可愛くて、とてもいい作品をありがとうございました(＞＜) (2019年7月16日 22時) (
レス) id: 9158c232db (このIDを非表示/違反報告)
ゆーな(プロフ) - 名前変えても○○になってます… (2019年6月18日 21時) (レス) id: 1ac6299c65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：5号機ちゃん | 作成日時：2019年6月14日 22時
