ヒロイン！１４６ まふまふside ページ7
天月に擦り寄るヴァンプ。
操られてるみたいな虚ろな目。天月に絡みついているその姿は、どこか艶かしくて、魅惑的だった。
恍惚的な、ヴァンプの、笑顔。
天月は何の薬を盛ったんだろう。
天月の胸板に頬をすりよせたヴァンプが、ふとこっちを向いた。
ま「…え、」
間抜けな声が出た。
赤い唇が、すぅっと動いた。
『真意 みた。天月 とめる。』
音にはしてなかったから多分だけど、こんな感じ。
真意を見た、っていうのは。きっと記憶をのぞいた時に何か見えたんだろう。
でも、天月のことどうやって止めるつもりなんだろう。いや、止める必要とかなくない？逃げればよくない？って思うけど、それじゃ根本的な解決にはならないしまた攫われるとか思ってるのかな。
けど、ヴァンプに何ができるっていうんだろう。
今のヴァンプは、正気じゃなさそうな顔をしてた。それが、薬のせいなのかどうなのかはわからない。わからないけど、やっぱり少しぼーっとした目をしてる。
天「遅効性の薬。Assassine特製の新薬だ。マトリのお兄さんなら知ってたんじゃない？ジルスヒカート。」
ジルスヒカート…？
そ「…依存性はないけど、依存させる薬。」
ヴァンプがそらるさんの方をチラッと見ると、そらるさんが呟いた。
依存性はないのに依存させる…？
何言ってるかわからない。なにそれ。だって矛盾してるじゃん。その効能おかしいじゃん。
る「それ、公安でも話題になってる。『服従薬』だっけ。」
フクジュウヤク。
なんとなく、わかった気がした。
薬の依存性はないけど、何らかの対象に依存(服従)してしまう薬ってことか。
だからヴァンプは、天月とかいうやつにべったり。
…あれ、天月はなんで、ヴァンプにそんなの盛ったんだろう。
せっかく捕虜にしたんだ。もっと精神的におかしくなる薬の方が良かったんじゃ。
そらるさんはすごい目で天月を見ていたけど、ヴァンプが嗜めるような視線を送るとふっとそっぽを向いた。
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瀬名 - 手の込んだストーリーで楽しませて貰いました！更新楽しみにしています (2022年1月17日 20時) (
レス) @page33 id: 98687f67c1 (このIDを非表示/違反報告)
鈴 - 初コメです。ものすごく面白かったです！ 更新楽しみにしてます！！ (2020年6月8日 20時) (レス) id: 72e374ec6b (このIDを非表示/違反報告)
神木(プロフ) - 更新再開！？今年いちばんの嬉しい出来事です！！ (2020年4月13日 19時) (レス) id: ded004bcdf (このIDを非表示/違反報告)
とろんぼーん(プロフ) - うわああぁぁ更新再開嬉しすぎます…！コメ欄の下の方にいるりょうかの別垢です…笑 更新楽しみにしてます…！ (2020年3月31日 10時) (レス) id: a6d44952a8 (このIDを非表示/違反報告)
癒亜(プロフ) - 更新再開ありがとうございます！この作品大好きなので嬉しいです！これからも無理せず、更新頑張ってください、！ (2020年2月3日 8時) (レス) id: 28593f1c0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：神咲のあ | 作成日時：2018年4月22日 20時
