ヒーローがログインしました！season3【歌い手】

ヒロイン！１０２ ？side ページ9

予想外のことが起こったものだ。

『呪われた血吸いの力』に『死神の鎌』、『水妖鬼の銃』に『天使の鎖』、『不死鳥の炎』、『森精霊の加護』、更には『天界の麻酔』。

それらを率いる上官に、『悪魔』。

？「これじゃ、太刀打ちできなくなっちゃうじゃん。」

やっぱり、血吸いだけでもどうにかしておくべきだった。

戸籍上、存在を紛失させるだけじゃダメだったな。

せっかく芽が出ないうちに処分させようと特例で(・・・)特別部隊にぶちこんだのに。

政府幹部唆かすの大変だったんだけどな。戸籍もない女の子を特別部隊に入れろなんて要求、普通の人なら聞かないし。

そもそも、僕みたいな若い奴の言うこと聞いちゃう政府幹部なんてどうなのって話だけどね。

…でもどうやら『悪魔』には僕のことが嗅ぎつけられているみたいだし、このままだと捕まるのは時間の問題。

？「あの子を利用するべきなのかな。」

くるくるくる、と片手で弄んでいる銃は、可愛いお姫様の忘れ物。

餌で釣れば、可愛らしいお姫様は僕の思うがまま踊ってくれるだろう。その餌がただの幻想、まやかしだと言うことにも気がつかずに。

全てが終わったその時はお姫様さえ処分して雲隠れして仕舞えばいいだけ。

任務さえ終われば、国に帰れる。

？「このくだらない戦争を、終わらせてやる。」

僕はあのお方の犬。

あのお方がそれを望んでいる限り、手段は選ばない。

ヒロイン！１０３ そらるside→←ヒロイン！１０１ まふまふside

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す