ヒーローがログインしました！season3【歌い手】

ヒロイン！９８ 歌詞太郎side ページ4

握手をする2人を見て、良かったなあと胸をなで下ろす。

ヴァンプちゃん、姫にあんなことされた後だし慰めたかったんだけど、僕1人で行ってもきっと気を遣わせてしまうから迷ってたんだよね。

Eveくんの日本軍入隊も決まったし、ちょうどいいタイミングだったと思う。

…にしても、姫は随分と色々やらかしてくれたよなぁ。

諸々の行動、全部麻薬のせいってことにして片す方針にしたんだけど、そらるくんがかわいそうなくらい書類に追われてる。

そらるくんが僕以外に向かって『存在丸々抹消したい』って呟いてたの初めて見た。

本当に参ってるんだと思う。

なんか知らんけど『今日は部屋から出ない』ってうらたくんにメッセージ送ってたらしい。お疲れ様だ。

歌「さて、と。ヴァンプちゃんの容態の話はうらたくんから聞いてるよ。これから朝ごはんくると思うからちゃんと食べてね。」

にこり、と笑いかけるとヴァンプちゃんは『げっ』と言わんばかりの顔になる。

うわぁ、ヴァンプちゃんの周りに監視カメラつけてたことバレてからより一層嫌そうな顔隠さなくなったなあ。

Eveくんがなんか白い目でこっち見てる。悲しい。

歌「あと、これ。特別部隊のバッジ。色々あって渡しそびれてたから。」

特別部隊の隊員であることを示す金色のバッジをヴァンプに手渡す。

歌「それ軍服につけといて。外で何かに巻き込まれた時はそこに通信機のボタンあるからそれ押してね。」

ヴァンプはぺこ、と頭を下げるとまじまじとバッジを見た。

歌「それ、身分証明にもなるから必ず携帯しなきゃだめだからね。」

特別部隊のバッジは、空想管理局で閲覧できる資料の幅が増えたり、まだ紹介してないけど電子戦争省の入れる部屋の幅が増えたりといろいろ利点がある。

…無くされたら困るバッジだ。

とりあえずバッジを渡すと、僕はくるりとドアの方を向く。

歌「行くよEveくん。君の部屋へ案内しよう。」

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