ヒロイン!107 ページ14
まふまふさんが部屋に入ってきて、私の横に座る。
う「あんま硬くならなくていいよ。ただ少し、医者として聞きたいことがあるだけだからね。」
まふまふさんはよく状態が読み込めてないみたいで、きょとんとしている。
う「まずいっこめ。家族構成を教えてもらえるかな。」
いやそれくらい戸籍調べればすぐにわかるんじゃないの…?
「父親と母親は他界していません。兄弟はもともといなかったですし、叔母の家で暮らしていました。養子縁組…は、多分してないです。」
なぜかうらたさんはそれを聞いて深く考え込んだ。
両親いないとかも割と別に不思議じゃないことだと思うんだけど。
う「じゃあ、二つ目。ヴァンプの血縁に、ヒーローだった人っている?」
ヒーローには、2パターンあるらしい。
社会の授業で聞いたことだからよく覚えてないけど、たしか遺伝性と偶発性…だったかな。
遺伝性ヒーローっていうのはものすごく少なくて、ほとんどが偶発性らしい。
遺伝性と偶発性のヒーローに力量差とかは別にないみたいなことは聞いたことあるけど、これに関しては諸説ありって感じだった。
まぁでも、遺伝で美形が生まれるか、たまたま美形が生まれるかみたいなもんだって覚えた。
「血縁者にヒーロー…というのは聞いたことがありません。そもそも…。」
そもそも、そんな話をするほど叔母さんやその他親戚と会話したことないし。
別に仲が悪いわけじゃないけど、みんな私のことどう扱っていいか困っていた感じはしてたから。あまり話しかけないようにしてた。
うらたさんは黙ってる私を見て、もうこれ以上何か喋る気は無いのを察したのか「次の質問、」と切り出した。
う「食生活とか、どうだった?自炊してた、とか、何人くらいで食べてた、とか。」
うらたさんは私が嘘をつかないようにかわかんないけど、ものすごく目を見てくる。
それが怖くてまふまふさんの方に視線を向けると、「はいはいこわかったね」みたいに頭を撫でられた。いや子供じゃないんですよ私。
「自炊してましたよ。叔母さんたちに迷惑かけないように1人で食べてました。でも、あまり料理得意じゃないので食べる回数は少なかったです。」
うらたさんは興味深そうに「ほうほうほう」とか言って頷いて、笑った。
う「ごめん、これで終わり。ごめんね、変なこと聞いて。」
うらたさんはそれだけ言うとなぜか部屋を出て行った。
ま「僕、なんのために呼ばれたの?」
置いてかれたな、まふまふさん。
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神咲のあ(プロフ) - ももさん» ももさん、初コメありがとうございますー!!!ほんとに励みになりますありがとうございます。亀更新ですが是非是非これからもよろしくお願いします!!! (2018年4月13日 9時) (レス) id: 0cca539cb5 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 初めてのコメント失礼します…!いつも続きの展開が気になってソワソワしてます(*´u`)無理なさらず頑張ってください…!応援してます! (2018年4月5日 21時) (レス) id: 514ce4152b (このIDを非表示/違反報告)
くりふわ@想伝(プロフ) - ああああああああああああああ天月すん!!!嬉しい!!!やばい!!(語彙力)取り敢えずありがとうございます!!!!!!!!! (2018年3月16日 19時) (レス) id: 77ed961b3e (このIDを非表示/違反報告)
神咲のあ(プロフ) - ヨワムシうさぎさん» ではツイッターにリプ送らせていただきますね! (2018年3月16日 15時) (レス) id: 0cca539cb5 (このIDを非表示/違反報告)
ヨワムシうさぎ - 神咲のあさん» えっと、URLの貼り方というかそもそもURLがなんなのかわからないのでツイッターでよろしいでしょうか? 私のアカウントは「月夜の黒兎 @blackrabbit9603」です。 (2018年3月16日 15時) (レス) id: 9999d2d00f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神咲のあ | 作成日時:2018年2月12日 18時