また明日。《5》

♯232 ページ32

お迎えの車が来てくれて、荷物を載せて、車に乗ろうとした時


陸「隣座っていい？」


A「えっ(汗)」


陸「乗って！みんなより先に乗ろ！早くっ！一番後ろ！(笑)」


陸くんに促されて、みんなが乗るより先に一番後ろの奥に座った


慎「あ、陸さん早い(笑)」


陸「先着順(笑)」


前の席に壱馬くんと樹くん
その前に、長谷川くんと祭さんが座った

祭さんと離れた席で良かった……
けど、前に壱馬くんと樹くんがいると思うと、気を遣う


陸「疲れた？」


A「ちょっとだけ(笑)普段太陽に当たることがあまりないから」


陸「インドア？(笑)夏休みなのに楽しまないと！旅行とか行かないの？」


A「合宿と実家帰るくらい」


陸「あー、実家ってどこ？」


A「都内。でもずっと帰ってないからそろそろ顔出さないと」


陸「都内なら帰省って程じゃないね(笑)」


当たり障りのない会話
やっぱり周りに気を遣ってしまう

行く時はみんな元気だったけど、疲れ果ててみんなボーッとしてるのか寝てるのか、車内は静まり返ってて小声で話しても聞こえてしまいそうなくらいだった


陸「疲れたでしょ？…寝ていいよ？」


陸くんが私の頭をそっと陸くんに凭れさせかけた


陸「ちょっと、硬いか(苦笑)」


A「ううん…大丈夫」


好きだから、嬉しい
嬉しいのに、悲しい

陸くんの心の中が全然見えなくて

忘れられない人がいて、特別な祭さんがいて
それでも私を好きだと言える陸くんが分からない

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