また明日。《5》

♯221 ページ21

陸「ダメ。置いて先に帰れないよ……俺、ちょっと離れて後ろ歩いてるから。俺と一緒にいたくないんだよね？後ろにいるから、前歩いて」


A「……分かった」


多分何を言っても陸くんは私の言う通りにしてくれないと思うから、陸くんの言う通りにした

みんなの所に戻るまでに泣き止まないと
泣き止んで、何食わぬ顔で、ただいまって言わないと……

祭さんの事でいちいち落ち込んだり、陸くんにチクチク言ったり、そういうのも本当は言いたくないのに


A「……陸くん。やっぱり前歩いてもらっていい？」


陸「いいけど……振り向いたらいないとかやめてよ？」


A「大丈夫」


後ろが気になって気になって仕方ないから前を歩いてもらったけど……
前の方がダメだった……
陸くんを見ると好きなのにっ！って気持ちが溢れるし、後ろから飛びついてかじりつきたくなる


A「やっぱり先いくねっ！！」


陸「えっ！？どーいうこと！？(汗)」


走って追い抜かした私を陸くんが追いかけてきた


陸「待って！！」


A「や！無理無理！！来ちゃダメ！来ないで！！」


……何してんだろ……
バカバカしくなって笑けてきた


A「ﾊｧﾊｧ……陸くん……早いよっ(笑)」


陸「急に走るから(汗)」


A「陸くん、ダチョウなの？(笑)」


陸「ダチョウ？何それ(笑)なんで急に走ったの」


A「ダチョウ、バカだから(笑)…………アイスが……ドロドロになるからね(笑)」


陸「……うん」


A「早く暗くならないかなぁ……花火早くしたいね？」


陸「そうだね(笑)」


暗くなると今日が終わってしまう
終わって欲しくないけど、終わって欲しい
今は誰とも話したくない
とにかく家に帰って一人になりたかった

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