対処法(12)錆兎 ページ25
「ッ……それにしても、近いな…」
『うぇっ!?えッ、…そうですね。』
少し顔を赤らめて私からあからさまに視線を逸らす錆兎さんの額には、かすかに汗が滲んでいた。
ひえっ……錆兎さんの色気ヤバい。
錆兎さんの放つ色気に当てられて、
私もつられて顔が赤くなってしまった。
「岩瀬……少し、我慢出来そうにない。」
『え、錆兎さん、それはどういう………』
錆兎さんは私が言葉を全て言う前に、
その唇で私のそれを塞いだ。
触れるだけの接吻をされて、
流石の私も混乱状態に陥る。
錆兎さんが唇を優しく離して、舌で自らの唇をなぞる姿は妖艶以外なんと形容すればいいのか分からなかった。
『さ、錆兎さん…???』
私はどんな表情で錆兎さんを見つめればいいか分からない。
「岩瀬」
『はっ、はい…』
私の名前を呼ぶ錆兎さんの声がこの狭い空間全体に広がって、私の心を浸していく。
「……ずっと好きだった。」
『エッ』
「君のことをずっと遠くから見ていたんだ。
君は療養中なのに蝶屋敷の手伝いをしていたり、無理に任務に行こうとしたり……健気な姿に惚れたんだ。」
錆兎さんが言っていることが理解出来なくて、
大事なことを錆兎さんが言っているのは分かるのに、それが全て右から左に流れ出ていってしまう。
「俺の、恋人になってくれないか……??」
決定的な一言に、一瞬呼吸が止まった。
目の前で錆兎さんは真剣な瞳で私を見つめていて、先程のように逸らす気配はない。
私の返事をただ一心に待っていて、瞬きすらも忘れている。そこが、なんとなく錆兎さんらしいな、と空気も読めずに思ってしまった。
『おっ、お願いします!!!』
私は錆兎さんの瞳を見つめ直した。
__
「岩瀬、これからはもう遠慮は要らないな?」
『エッ錆兎さんどうしたんですか』
「これからは毎日愛を伝えてやるからな、A」
『ひい、イケメンに愛で殺される…』
リクエストありがとうございました!
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アオイ - たしかに 、累 と 夢主ちゃんの 見てみたいかも! (2021年11月18日 22時) (レス) id: c4dfd681b0 (このIDを非表示/違反報告)
古都 - 魘夢最高でしたっ!!このまま死んでもいい← (2021年8月20日 18時) (レス) id: fd64c8d06f (このIDを非表示/違反報告)
白狐 - 水の呼吸組よかったです!! 煉獄さんのお話が見てみたいです!! (2021年8月15日 18時) (レス) id: 36ba1a22c5 (このIDを非表示/違反報告)
ぎゆみかん - あかざ途中で終わってませんか? ちょーーーーぜつ見たいんで書いてください!(ワザとだったらゴメンなさい!)(*>∀<*)ゝ (2020年9月8日 17時) (レス) id: 8ebef6a95a (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望 - 累くんどうですか!? (2020年8月22日 22時) (レス) id: 11a9c593be (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水野 | 作成日時:2019年11月3日 0時