朝香のファン ページ9
その後、宇佐美がまだ臨時復帰期間だった名塚を連れてランク戦ブースまでやって来た。
これでメンバーが全て揃い、後は対戦をしていくだけなのだが、気がかりな事が一つ。
「戦いって録画されるんだよね？それ見られたら対策してもその対策されるんじゃないか？」
空閑が三雲にそう問いかける。空閑の言う通り、戦闘データは全て記録されデータ化されることになっている。それでは他の隊に対策されて終わりなのではないか、と空閑は考えたのだった。三雲も「確かに」と顎に手を当て考え込んでいる。その姿を澤隊は黙って見ていたが、突然顔を見合わせて会話を始める。
『日向子さん元々開発部じゃありませんでしたっけ』
「ええ、そうよ」
『...ちょっと弄れませんか、システム』
「あー、確かに」
朝香の提案に、その手があったかと納得する澤。しかし、真面目な名塚はあまり乗り気では無いようだ。
「そんな事したら鬼怒田さんに何言われるか分かったもんじゃないわよ」
「始末書間違いなしだろーな」
『バレなきゃ大丈夫ですよ』
「それ特大フラグじゃない」
まだ躊躇する名塚に対して「可愛い後輩の為に一肌脱いで下さいよ」と朝香はお願いをする。珍しい事だ、朝香がこうして無茶をお願いする事は。それくらい、朝香は玉狛第二に期待をしているのだろう。
「...はぁ、仕方ないわね。Aのお願いだもの、お姉さんちょっと頑張っちゃおうかな」
「お姉さんじゃなくてもう人妻...痛ってぇ！」
『今のは澤さんが悪いですよ』
澤の頭をぶん殴り名塚は隊室へと向かって行った。殴られた澤は殴られた部分を擦りながらごねていた。それを呆れたような顔をして朝香は見ている。
『先戻って日向子さんに謝った方がいいのでは？戦闘中に意地悪されますよ』
「はぁー、そーするわ」
そう言って名塚の後を追って隊室に澤も向かっていったのだった。朝香はそれを見送ると、三雲達の元へ行き話し掛ける。
『記録については心配しなくて大丈夫だよ』
「え？」
驚く一行に、朝香は声を潜め続ける。
『ウチのオペレーター、ハイスペックなの』
そして朝香は人差し指を立て口元に添え「内緒ね」と言って静かに笑った。「それじゃあ、14:00からで」と告げると、朝香も隊室に戻っていくのだった。
「もぉAさん好き...」
「宇佐美ほんとに朝香の事好きだよね」
生粋の朝香ファンである宇佐美は、一連の朝香の行動に両頬に手を当てうっとりとしているのだった。
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にこ(プロフ) - この度はこんなにも素晴らしい作品を作成してくださりありがとうございます（ ; ; ）出会えたことにとても感謝しております！他の作品も楽しみにしております！完結までお疲れ様でした＾＾ (2022年1月31日 0時) (
レス) @page32 id: 122cc99496 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - 綺世さん» 楽しみにしてます！(*´꒳`*) (2021年11月2日 16時) (レス) id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
綺世(プロフ) - そるとさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました！また作品を出した際にはよろしくお願いいたします。 (2021年11月2日 11時) (レス) id: d271d60620 (このIDを非表示/違反報告)
そると(プロフ) - ワールドトリガーで一番好きな作品だったので完結したのがとても嬉しい反面寂しい気がします、次作も楽しみにしてます！ (2021年11月2日 7時) (レス) @page32 id: 60475fc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綺世 | 作成日時：2021年8月11日 3時
