一生は束の間 (ページ6)

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北斗side

今日、樹に呼ばれたときなぜだかすごく嫌な予感がした
樹の過呼吸や動悸、息苦しさが続いてる度にいなくなってしまうんじゃないかって怖かった

以前から樹に彼女ができたことは知っていた、幸せそうにでも時々寂しそうな顔をする
その度に俺の胸を締め付けた

樹の家に行くと彼女の姿、写真で見るよりもすごく綺麗だった
桜のように儚いという言葉が似合うような女性だった

あ「桜庭Aです、樹くんとお付き合いさせていただいてます」

樹「Aちゃんにはここにいてもらう、みんなに聞いてほしい話がある
これを言おうか正直迷ったんだけどな」

京「ゆっくりでいい」

そう言った京本の声はすでに震えていた

樹「もう薄々みんな感じてたのかな、俺拡張型心筋症って言う病気であと半年で死ぬ
Aちゃんも一緒なんだ、残り半年みんなといつもみたいに笑っていたい

俺もAちゃんも半年後にはこの世界から消えてる、俺がいなくなっても
SixTONESは続けてほしい、これが俺の最期の願いだから

SixTONESが輝いてる姿をもっともっと見てたかったし一緒にもっといろんな景色見たかったな
俺はこれから先も延命治療をするつもりはない、ギリギリまでお前らといる

Aちゃんと出会って俺に愛すってことを教えてくれて、もうこの手を離したくない
もっともっと生きたいって思う、お前らとAちゃんとも

でも、運命なんだ、俺はお前らに出会えて幸せだったよ
SixTONESでいられて幸せだったよ、ありがとな」

そう言った樹の瞳は涙で濡れていた

慎「俺だって樹に出会えてよかったよ、死ぬとかありえない」

ジェ「延命治療して生きようよ、少しでも長く」

髙「樹がいないSixTONESはSixTONESじゃないよ」

京「この5人でSixTONESとは名乗れないよ」

それぞれがそれぞれの想いを樹にぶつける

北「なぁ？」

ゆっくりと息を吸う、俺は笑えていただろうか
泣いていただろうか

俺はこう言葉を紡いだ