妖精さんって可愛いよね、【刀剣乱舞】【妖精成り代わり】

18話目 ページ18

「おはようございまーーーす！！」

私とりくの声が重なり
教室へとスライディングする

「おー、今日もお暑いこった！！」

クラスの男子がそう茶化す
私とりくはまた声を重ねて

「夫婦じゃない！！」

と叫ぶ
するとクラスの男子が
あれ？俺お前らの事夫婦なんて言ったっけー？
と頭の後ろに手を組み
口笛もどきを吹きながらいう

「はめられた……」

私が悔しそうに小さく呟く
すると後ろから肩をポンポンとされる
後ろを向くとニコニコした親友の優乃花がいた

「落ち着いてよA」

いつものゆるふわカールのセミロングを揺らし
普通より少し大きい黒目を細める
今日来てきた制服は少し大きいのか萌え袖になっている
そしてさっき私に言った声は他から聞いたら可愛い声
けど私に聞こえるのはとても恨みの感情が込められた声だった

何故かこれで確信がついた
優乃花……こいつは何らかの理由で私を恨んでいる
多分最近好きな人ができたとか言ってるから
その人に私は近すぎ過ぎたんだろう
で、私はとうらぶが好きだから
そして優乃花はそれをやってたから
それでストレス発散をしたんだろう

「A？」

優乃花は首を傾げる
私は頭を横に振り

「ううん、何でもない、席つこうか」

そう言い私はすたすたと自分の席に行く
ちなみに優乃花は私の前 私の横はりく
優乃花は2番目 私は三番目の列だから
優乃花だけ違う班

……もしかして優乃花ってりくの事
ははーん、そーゆー事ね分かった
後は優乃花に聞いてみるか

「ねーねー優乃花、時間まだあるし話そー」

そう私が言うと優乃花は良いよーとこちらを向く

「あっそーいやさー昨日？ぐらいに貞ちゃん手に入れたー！
ねー、優乃花は今どんな感じ？」

そう聞くと優乃花はほんの少しだけ眉を寄せる
優乃花は笑って

「レアとかは来たけど新実装はまだかなー」

そう言った……そろそろ言うか

「ねぇ優乃花」

私が真剣な顔で言うと
優乃花は喉をごくりと鳴らす

「重傷待機や夜伽する人最低だよね」

優乃花は目を見開く
私は目線を少し下にして
気づいてないふりをする

「うん、そうだよね、けどなんで今？」

若干震えた声で言う
私は優乃花と目を合わせにへらと笑う

「今日小説読んでたらそんな内容だったから！！」

私が目を開けたら
優乃花はバレないように頬を引きつかせ

「へ……へぇ」

そう言った
私はブーと頬をふくらませ

「このー、引いてるなー貴様ー」

と優乃花の頭をわしゃわしゃした

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