どうも"ナガノディビジョン"です＿part2

四十八話…？ ページ2

『…いらっしゃいませ』

いつもの仕事中、のはずだったのだが
目の前に居るこの目立つ三人衆は何なのだろうか



飴「おにーさんっ僕来ちゃった」

『あはは…いらっしゃいませ。
小さいところではありますがごゆっくりどうぞ』


そう言って他のお客さんに呼ばれてレジへと向かう

お会計をしてお釣りを渡し、お礼を言って店から出るまで見守った


…



そんな僕の様子を伺う飴村さん

他のお客さんさんから「可愛い」と言われて
機嫌が良さそうだ


悪くいうつもりはないけれど…
少し怖い印象があって近寄りがたい


カフェエリアで談笑する三人を横目に見つつ
いつも通りの接客を始めた



「すみません、これを頂いてもよろしいでしょうか」

書生のような服を着た人、確か夢野さんだったかな
その人が僕を呼び止めてそう注文した

即座に紙にメモをして裏へと戻り
レモンバームを急須に入れお湯を注ぎ、
暫く蒸してから確認してお盆に急須とカップを置いて
ついでに試作に作っていたお菓子を乗せて運び出す


『お待たせしました、レモンバームティーです』

飴「おにーさん、これ頼んでないよ？」

『これは…試作で作ってみたのですが宜しければ』

有「マジか！サンキュー！！」



パクッと食べたハーブ入りのクッキー
「うめぇ！」と言ってパクパクと食べだすのをみて

嬉しい気持ちになりつつ、お盆を戻しに裏へ行った



店内に戻ると何故か目の前にトコトコと飴村さんが来て耳元に顔を近づけた



飴「クッキーありがとね、美味しかった」

『そうでしたか、良かったです』


そう言って微笑みかけるとスッと顔が離れて
グ、と紙を手渡された


…あの時の連絡先の紙と一緒だ



『どうして僕にこれを？』


飴「気になってるんだ、左馬刻が言う根性のある奴」






…根性のある？
聞き間違えだろうか


どんな話し方をしたらそんな事になるのだろうか…



飴「ダメ？」

『…分かりました』



そう言うと明るい表情を見せてぎゅっと僕の手を握った


その日はそれで終わったのだがもらった連絡先を
取り敢えず入れてみる事に

「先程連絡先をいただいた者です」と一言送ると
すぐに返信が返ってきた


絵文字の多い可愛らしい文面に
女子力を感じつつ読んでみると


「服のモデルをしてほしい」と最後にあった




…服の、モデル…


複雑な思いが僕を包み込んでいくようだ
…凍籠咲に聞いてみようかな

そう思い、メールを送ると暫くした後
何故か電話がきた

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