深愛７ ページ7
｢え、吉良さん、どうしたんですか？｣
私の質問を答えるよりも先に吉良さんの足が動いていた。
吉良｢お前こそ、何でここに居るんだよ。｣
私を見下ろしながら話す彼を見て少しだけ恐怖を覚えた。
その光景を見ると昔と重なってしまう。
｢わ、私はただボール磨きをしてるだけで吉良さんはもう夕食食べ終わったんですか？｣
吉良｢おう、さっき食い終わった。多分お前、食ってないだろ？｣
｢あ、はい。ボール磨きが終わったら行こうと思ってまして…。｣
吉良｢早く行かねぇと閉まっちゃうぜ？｣
｢もう終わりますので大丈夫ですよ。｣
手に持っていたボールをカゴに中に入れ、元の位置に戻した。
吉良｢ほら、行くぞ。｣
わざわざ待ってくれていた彼の隣に行き、サッカー場から離れた。
何でわざわざ待ってくれたんだろう…？
たとえようのない想いばかりが募る。
何だか、よく分からない。
▼
食堂に着くと、選手たちはもう既におらず私と吉良さんだけだった。
そんなに時間が経っていたんだ…。
吉良｢ほら、早く夕食取ってこい。｣
私はそそくさと夕食をお皿の上に乗せ、机の方へ向かった。
吉良｢ここに座れ。｣
｢え？｣
吉良｢いいからそこに座れ。｣
少し強めな口調で言われたため、恐る恐る吉良さんの前に座った。
吉良｢…お前、少なくね？｣
｢そ、そうですか？私あまり食べられない人で…。｣
お皿の上にはほとんど野菜で埋まっており、お肉類はあまり取っていない。
少ないの、かな？
フォークを手に取ると、吉良さんが無表情でまじまじと私の顔を見ていた。
こう見ると、綺麗な顔立ちだな…。
相当モテるんだろうな。
私とは生きてる世界が違うというか。
でもちょっと視線が気になってしまう。
いくら好きでもない人に見つめられると流石にドキッとしてしまう。
｢あの、そんなに見られるとちょっと恥ずかしいんですが…。｣
少し目を逸らしながら言うと吉良さんは悪戯そうな表情変わった。
吉良｢別に、ただお前が可愛いから見てるだけ。｣
｢っ？！｣
驚きで思わずフォークを落としてしまい、椅子から距離を離した。
｢き、急に何を……っ！｣
自分でも分かるくらい声が震えており、吉良さんを疑うような目で見つめた。
吉良｢ちょ、お前動揺しすぎだろ。｣
密かに笑い堪えている吉良さんを見て、少しムッとなり、プレートを持った。
｢…もう別の席に食べます。｣
吉良｢おい待てよ、悪かったって。｣
でも中身は悪魔…。
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
