深愛３０ ページ30
吉良｢悪ぃ。ちょっと俺トイレ行ってくるわ。｣
｢じゃあ私、そこのベンチで待ってます…！｣
吉良｢すぐ戻ってくるから、待ってろ。｣
お手洗いの方へ行った彼を後ろ姿を見送り、近くにあったベンチで吉良さんを待った。
『ねぇねぇ、さっきそこでイナズマジャパンのヒロトくん見ちゃったんだぁ〜♪』
『えっ！？嘘ぉ〜？』
私と同い年くらいの派手めな女の子達が三人、少し離れたベンチに座っていた。
話題は吉良さんの事だった。
他の人もいるんだから、もう少し声の大きさ控えた方が良いのに…なんて思いながら、少しだけ彼女達の会話に耳を傾けた。
『でもアタシ、悲しい事があったんだぁ〜。』
『なに？』
『ヒロトくんの隣に、女の子がいたんだぁ〜。』
『えっ？！うそ？』
『どんな子だったのぉ？』
『背が小さくてすっごい地味で、アタシてっきりヒロトくんに付きまとう幽霊かと思ったけどねぇ笑。』
『何その例え、ちょーウケるんだけど笑。』
ゆ、幽霊って…。
地味なのは自覚してるけど、幽霊って言われるとちょっと…。
『ヒロトくんってそういう子がタイプなのかなぁ？』
『ははは！そんなわけないじゃん！ヒロトくんならもっと上の子狙えるし、それに…
あの二人、全然釣り合ってなかったし。』
その言葉を聞いて、私は頭が真っ白になった。
周りは何も聞こえず、ただ彼女達の会話しか耳に入らなくなった。
『あの地味女、まじで幽霊みたいに表情ないしずっと下向いてるし、ヒロトくんがあんな女選ぶわけないでしょ。』
『まぁ、確かにねぇ。』
『アタシが男だったら絶対選ばないけどね笑。』
もう一人の友達がやって来たのか、彼女達はベンチから身を離し、向こうの方に消えて行った。
そして、入れ替わるように吉良さんが小走りでこちらに向かってきた。
吉良｢悪ぃ、待たせちまって。意外と混んでてなかなか前に進まなくて参ったぜ。｣
｢…。｣
吉良｢…どうした？A。｣
｢っ！あ、すみません！呼びました？｣
さっきの事でつい意気消沈していたため、吉良さん声が耳に入っていなかった。
吉良｢次さ、あっちの方に行こうぜ。｣
｢わ、分かりました…！｣
あからさま動揺してしまっているが、彼はそれを問い詰めようとしなかった。
私は心の中で密かに安堵した。
良かった…吉良さん、結構勘が鋭いし時々私の心が見えてるの？って思うくらいの時があるから、もし何か言われたらどうしようかと思った。
吉良｢…。｣
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
