深愛１６ ページ16
｢…あ、朝だ。｣
よほど疲れていたのか、あの後すぐ自分の部屋に戻りベッドで少し横になっていたらいつの間にか朝を迎えていた。
昨日は本当に危なかった…。
変な誤解を生みそうになったが何とか回避できて。
もう吉良さん、急に頬を触ったりするのをやめて欲しい…。
マネージャーだから、服とかで触れられるのは100歩譲って仕方ないとして…。
素肌で増しては男の人に直接触られるのは正直恐怖でしかない。
しかも頬だから、嫌なことばかり思い出してしまう。
自分の頬を触ると、ある光景が脳裏を過る。
▽
父｢ムカつくんだよてめぇ！！！｣
夜な夜なお酒を飲んではうろついているお父さんが家に帰ってきて、私の顔を見るなり頬を思いっきり殴ってきた。
殴られた衝動で冷たい廊下に横たわる。
痛いよ…イタイヨ…。
頬全体がヒリヒリしだし、そこを触るとだんだん膨れ上がっていくのが分かる。
お父さんの顔は憎しみと悪魔が混じったような顔で私が苦しんでいるところを見て、不気味な笑みで笑っていた。
▽
やめよう…。
朝一でこんな事を思い出すのはもう無理だ。
心拍数が徐々に速くなってくのを感じ、頭の中が不安に広がっていた。
駄目…！
落ち着いて私…！
落ち着いて…。
胸元を抑え、息を整えると先ほどの心拍数は少しずつ収まっていった。
何やってるんだろう私。
しっかりしなきゃ…。
不安な顔や笑顔は出さず常に冷静を保たないと。
感情なんて、無くても良い。
第一、私は笑うことが出来ないし、無理に笑うことも出来ない。
作り笑いとかして不気味がられるのは嫌だし、相手からしても失礼な気もするし。
笑顔なんて別に要らない。
無表情が一番自分に合ってると思うから。
ひとまず落ち着きを取り戻し、仕事の準備をした。
ジャージに着替え、静かにドアを開けた。
左右を確認すると、誰もいなかった。
…吉良さんは流石に居ないよね。
私は一人長い廊下を歩いた。
▼
｢お花、綺麗だな…。｣
宿舎の横に植えてあるお花が少し元気が無かったため、じょうろで水をまいている。
水をかけると、まぶゆいほどキラキラと輝き見違えるように綺麗になった。
お花は良いな…可愛いらしくて。
汚くて古びた人形のような私とは大違い…。
そんな事思いながら、お花に水をあげていた。
？｢よう。｣
背後から低い声が聞こえ、驚いて後ろを見たが人の姿が見当たらない。
あれ…気のせいかな…？
？｢ちげぇよ、こっちだこっち。｣
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ふわもこ(プロフ) - ゆーみやンさん» コメントありがとうございます！最後までこの小説を読んで下さってありがとうございます！今後も楽しいお話が作れるように頑張ります♪誠に感謝です！(^^♪ (2019年11月12日 7時) (
レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» 返信遅くなって申し訳ございません…！2回もコメント下さってありがとうございます！(^^♪ (2019年11月12日 6時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン(プロフ) - 完結おめでとうございます!!! ヒロトむっちゃかっこよかったです……！ドキドキしました！！ 短編集も楽しみにしています！お疲れ様でした( *´艸｀) (2019年11月10日 22時) (レス) id: cef1a7a657 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - ヒロト頑張って (2019年10月16日 7時) (レス) id: 8cd13c0c45 (このIDを非表示/違反報告)
ふわもこ(プロフ) - あかりさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉が貰えてとても嬉しいです…！今後も楽しい小説が作れるように頑張ります(^^♪ (2019年10月15日 21時) (レス) id: 5db886f9a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ふわもこ | 作成日時：2019年6月25日 19時
