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60話 ページ15

ビシャッ!!

「……?」

水のかかる音はしたはずなのに、いくら待っても体が濡れる感覚はない。
恐る恐る目を開けると見慣れた柄の白いスーツが目に入る

「ブチャラティ…!?」

ポタポタとビールが地面に滴っている。

「ブチャラティ…?ッ!?あのブチャラティか!?
すっ、すみません!ブチャラティさんの連れとは知らず…!いつも皆から噂は聞いていますよ!スーツは弁償させてください!」

さっきまで赤かったカルロさんの顔はすっかり青白くなってしまっていた

「いや…弁償はいい
だが、Aに謝ってもらおうか」

そういったブチャラティの瞳は酷く冷たく、恐ろしかった。
今まで私に向けられていた優しい瞳からは想像出来ず、少し恐怖を覚える。

「Aちゃん、すまん!許してくれ!」

「もう、しないでくださいね…
次したら私も承知しませんから」

本当は1発くらい殴ってやろうかと思っていたが、なんとか堪えてそう言った。
そのあと逃げるように会計を済ませて店を出ていったカルロさん。

「A、大丈夫か?」

「大丈夫かって、ブチャラティの方が大丈夫じゃないでしょ…
私のせいでごめんなさい…」

そう言いながらブチャラティのスーツを拭いていく

「俺は平気だぜ
A、指を切ってるじゃあないか」

「あ、時間たってるから大丈夫」

…でもまだ血出てるな、深く切っちゃったかなぁ

そんなことを考えていると、ブチャラティは私の手をとりそのまま指を咥えた

「なにして……っ!」

少しピリッとした痛みが走り、思わず体を揺らす

だが直ぐに痛みは消え、今度はブチャラティの暖かい吐息やぬるりとした舌の感覚がダイレクトに伝わってきて、顔が赤くなる

「も、大丈夫だから…」

そう言うとブチャラティはチュッという可愛らしいリップ音をたてて私の指を唇から離した。

もう血はでておらず、痛みもさっきの行動のせいか、忘れてしまった。

「照れてるのか?」

「ブチャラティがあんな事するからでしょ」

そっぽを向いて答えた私を見てクスッと笑ったブチャラティが私の頬をそっと撫でた

「可愛いな」

いつものように優しい瞳でそう言われ、また顔が赤くなる。
さっきカルロさんに向けていた視線とは全く別物で、見つめ返すことしか出来ない。

「っ、ばか!そういうこと簡単に言わない!
もう仕事上がれるから、待ってて!」

真っ赤な顔を隠すようにしてオーナーの元へ向かった

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青空 - 凄くドキドキしながら読ませて貰いました!ブチャラティは普段優しい分、ギャップと色気が凄いです。 次回も読ませて頂けたらと思っています! 頑張って下さい。 (2019年4月9日 23時) (レス) id: 5e9748810f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - お疲れ様です…!久しぶりにまた拝読できて、すごい嬉しいです!!(o>ω<o)最新話も面白かったです♪ これからも無理のないペースでの更新楽しみにしておりますねp(^-^)q (2019年2月13日 17時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
千景(プロフ) - ブチャラティがとても好きなのでドキドキしながら読ましてもらっています!笑これからも頑張ってください! (2019年2月9日 0時) (レス) id: b982409f44 (このIDを非表示/違反報告)
ライリー - 6年ぶりに夢小説に手を出しました!!めっちゃおもしろいです!!ブチャラティがもっと好きになりました!続き楽しみにしています (2019年2月8日 22時) (レス) id: 9200a296cd (このIDを非表示/違反報告)
ゆか - 頑張ってください!応援してます! (2019年2月5日 0時) (レス) id: 4b330b87b8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:真依 | 作成日時:2018年11月14日 12時

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