我が兄さん達はアイドルになった様で (ページ2)

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書類と太宰と天気予報ページ2

パソコンを打つ音や、書類をめくる音、人が横を通って行く音だけが聞こえる。このまま静かに………

バンッ！

国｢五月蝿いぞ太宰!!｣

なるはずもなく…

｢太宰さん……今日も入水ですか？｣

書類から顔を上げ、頭の先から足の先までずぶ濡れの彼を眺める

太｢そうなのだよ！来る途中にいい川があって……つい！｣

満面の笑みをたたえた顔にタオルを投げつける

まずまずからして、川に良いも悪いもあるのか？意味が分からない。
しかし、彼の奇行は今に始まった事では無いのでそんな事を聞くだけ無駄である

｢今日は昼から台風が来ると言っていたのに、よく入りましたね………｣
太｢今日入らないと明日から入れないじゃないか…｣

………常識を求めた私が莫迦だった…

ぽたぽたと雫を垂らしながら私の方へ寄ってくる。
私は書類を避難させ、バスタオルを片手に持つ

｢取り敢えずその服脱いで髪、拭いてください。風邪引きますよ？｣
太｢は～い…………で、本音は？｣
｢書類が濡れて迷惑です。貴方の体調なんかどうでもいい｣
太｢酷くない？｣
｢全く。ほら、早く着替えて来てください｣

と言って太宰さんにタオルを持たせ奥の部屋へと押し込む

国｢いつも済まないな｣

やっと大人しく入ってくれたと溜息を漏らしていると、横から国木田さんがやってくる

｢いいえ…外回りの時は国木田さんの方が大変なんですから、社に居る時ぐらいゆっくりして下さい｣

苦笑して顔を見合わせる

この二年の間で太宰さんを真面目にさせるのは無理だという結論が私達の間で出ていた

吹き荒れる風により動いていた窓の音の中に何かが弾かれる音が混ざる

それに気づき外を見ると雨が降り出していた

｢………降って、来ましたね……｣
国｢嗚呼……きになるか？｣
｢まぁ、少し…………テレビ、付けてもいいですか？｣
国｢…後数分で天気予報だな。いいぞ｣

私はありがとうございますと言ってテレビの電源をつける。

この間の襲撃により取り替えた綺麗な液晶画面にはアナウンサーのお姉さんが天気予報士を呼んでいるところが映っていた

どうやら東京はヨコハマより一足早く降っていたようで、既に土砂降りだ。

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途中ですみませんが、文字の関係で次に行きます。