【鬼滅の刃】報われない女の子の話。【竈門炭治郎】

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『……ふぅ』


案の定、蝶屋敷に泊まり込みになった私。

蜜璃姉さんを伊黒さんに見てもらって良かったと思う。
姉さんも柱だからそこまで心配していないけど、柱である前に一人の人間、女の子。悲しいものは悲しい。


看病は主に善逸を任されていた。

善逸には、目が覚めた途端に土下座をされた。

土下座をされる意図が分からずに尋ねたら、「煉獄さんはAの兄貴分」だと本人から聞いたらしい。

…そう言えば、言ったなかったっけ。でも土下座をする程なのか。そこまでしなくていいのに。


禰豆子ちゃんは、一度意識が浮上した時に抱き締められた。

きっと、何かを感じ取って慰めてくれたんだと思う。


伊之助は落ち込み過ぎて暫くは話せそうに無かった。炭治郎には会えていない。

しのぶさんから、炭治郎の話は耳が痛くなる程聞いていた。

大人しく寝てくれない、抜け出して鍛錬をしている、山に行っている等。

それ、傷治らないよ。


『後は炭治郎と善逸のシーツ交換して…』

「Aさん〜！！」

『んー？どうしたの？』

「炭治郎さんが、炭治郎さんが居ません〜！！」

『……はァ！？』


どうして大人しく看病されないんだ炭治郎。


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