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『伊之助は嵐だね』

「確かになあ。彼奴の元気は、俺達の中で一番だ!」


あはは、と笑う炭治郎。

つられて私もクスリと笑った。


「なあ、戻ってくるまで話そう。こっち」


炭治郎は縁側に腰掛け、自分の横をぺしぺしと叩く。

隣に座れ、という事だろう。

応える様に隣に腰をかける。日が暖かい。絶好の日向ぼっこ日和。


『…あ、そうだ。これありがとうね』


はい、と炭治郎に手拭いを渡す。


「あ、それ…」

『ちゃんと洗ってあるから大丈夫。助かったよ』

「どういたしまして。態々洗わなくて良かったんだぞ?」

『流石に自分の血がついたままで返せないなあ』

「はは、確かにそうだ」


他愛のない話をしながら、2人が帰ってくるのを待つ。


『遅いね』

「見付からないのかな?見に行った方がいいか」

『善逸が訓練行ってるから大丈夫…だと思う』


「そうか」と炭治郎は頷いた。


話しているうちに日当たりが良く、眠気がやってくる。

炭治郎の話に相槌を打つも、コクリコクリと船を漕いでしまう。

そんな私に気が付いたのか、炭治郎はクスリと笑って声を掛けてきた。


「A、眠いか?」

『ん、少し』

「寝るか?肩貸すぞ」

『……それは悪い』


炭治郎にも、カナヲにも。

戻ってきて、自分の好いてる人が他の子とくっ付いているなんて嫌だろう。


「じゃあ布団敷くか?そっちの方が寝れるだろう」

『そこまではいい、大丈夫』

「そうか、じゃあ俺の肩を使え」

『どうしてそうなる?』

「二択だ。俺の肩か、態々布団を敷いて寝るか」

『寝ないという選択肢は』

「無い!」

『無いのか〜』


どうしたものか、と考えていると
「ほら」と炭治郎が私の頭を自分の方に引き寄せた。


『ぅおっ、と…!』

「選べないのなら強制だ。此処で眠ってくれ」

『えぇ…』

「Aは頑張り過ぎなんだ。少しは自分を甘やかしてくれ」

『でもコレは如何なものかと』

「いいんだ。俺がこうしたい」

『…そう?』

「ああ」

『じゃあ、2人が戻ってくるまで』


『ありがとう』と御礼を述べ目を瞑る。

ゆっくりと頭を撫でられる感覚が気持ち良くて、私は直ぐに眠りの世界へと落ちていった。

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りあむ(プロフ) - 続き待ってます、、、、、、、! (2021年10月12日 20時) (レス) @page37 id: 5dcfb8d8c8 (このIDを非表示/違反報告)
義勇と杏寿郎推し - ド派手に頭突きしたのか煉獄の旦那に!ド派手に凄いな! (2021年4月8日 17時) (レス) id: 4609b567d2 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - どうも!コメントありがとございます!蜜璃ちゃんかわいい!キュンキュンするわ!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2021年2月10日 17時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)
桜餅さん(プロフ) - 義勇推しさんさん» 初めまして〜!読んでくれてありがとうございます。これから炭治郎もっと出す予定なので楽しみに待っていてください…! (2021年2月10日 9時) (レス) id: 6fc48f12f5 (このIDを非表示/違反報告)
義勇推しさん - 初めまして!炭治郎も好きなのでこの小説楽しく読ませてもらってます!これからも頑張ってください! (2021年2月9日 19時) (レス) id: 11d230a7dd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜餅さん | 作成日時:2021年1月4日 0時

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