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「…ま、マネージャー…」
「MW？今日は早……あらぁ…」
口元に手を当てて「BTSだ…」と呟くマネージャー。うん、BTSだね。
「むぅさん、お借りぃしても、いですか？」
「お、お借り…どこに…？」
「いやなんか、控え室に来ませんかって、急に…マネージャー、断ってくださ」
「あら良いじゃない！OKOK！」
「はっ？！」
マネージャーはいい笑顔で「友達作っておいで！」等と言ってきた。いや、身分やら立場やらが違いすぎるんだって。
それを聞いたジョングクさんはパッと笑顔を作って再び私の手をぎゅっと掴んだ。
「わぁ！ありがとごじゃいます！Let's go！」
「だぁっ！ちょ、待って…！姉ちゃん！？」
「出番前には戻るのよ〜！」
クソっ、あの裏切り者…！
ジョングクさんが先程より早足で歩いてしまうので、私はほぼ走っていた。みんな見てないで誰か助けて。
『ヒョン！MWさんが遊びに来ました！』
『せ、せめて挨拶って言ってください…！あと歩くのはや…！！』
『わ！ほんとにMWさんだ！！』
『あ、こんにちは…お久しぶりです、テヒョンさん。』
「ひさしぶりぃー！！」
日本語で元気に応えると同時に、ジョングクさんを押しのけて抱きついてくるテヒョンさん。
………………はい？
「あっえ？！あの…！」
『あー！ヒョンずるい！！俺だって我慢したのに！』
『いひひ、早いもん勝ち〜！』
何故か私の上で口論を始めるテヒョンさんとジョングクさん。他所でやってくれ。ていうか離してくれ顔面が良すぎる。
『おい、困ってんだろうが。離してやれ。』
！救世主だ！この声は…
『あ、ごめんなさいユンギヒョン…。』
『俺じゃなくて、MWさんに謝れよ。』
『ご、ごめんなさい、MWさん。』
『あっ、いえ、大丈夫です…ちょっと驚いちゃって。』
シュン、と落ち込んだ様子でミアネヨ〜…と両手を合わせる2人。本当に兄弟みたいだな。ちょっと可愛い。
『あはは…ありがとうございます、SUGAさん。』
『ユンギでいいです。うちのうるさいのがすみません。』
『いえ、賑やかでいいと思います。退屈しなさそうですね。』
そう言ってクスッと笑えば、ユンギさんも『そうですね』と言って笑う。
『ヤー、本当にどっちか分からないね。会うのは2回目だけど、僕のこと覚えてます？』
『勿論です、JINさん。こんなハンサム忘れたくても忘れられませんよ。』
『アッヒャッヒャ！いいね！僕そういうの好きですよ！』
これが噂の窓拭きか…確かに納得の吹き具合だな。
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作者名：りいた | 作成日時：2021年9月15日 12時
