2人はいつもすれ違い (ページ15)

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ハンター試験ページ15

＿＿A！

「A！どこにいたの？」
『ゴン！あのね、不審者に捕まってたの』

ゴンは抱きついてきたAの頭をフードの上からよしよしと撫でた。その様子を見たキルアは、Aを掴んでゴンから引き剥がした。

「そんなことよりA、まだスシ作ってねぇだろ」

私の苦労をそんなこと扱いか。大変だったんだからな、ヒソカに捕まって。

『作る気ないもん。そういうキルアだって合格してないくせに』

そう言って適当に作ったのを出した

Aも実物のスシを見たことがあるわけではない。半分は想像で補って調理する。

どうにか完成した物体。見た目だけはまともである”それ“を見て、Aは｢うわ、まずそう」と呟いた

＿＿持って行くか……

「はい、次！」
『どうでしょう？』
「ふーん、見た目はなんとも言えないわね。味は……」

メンチは二本の竹の棒で器用に掴むと、口の中に入れた。そして咀嚼＿＿

「他の受験生に比べたらマシだけど美食ハンターあたしからしたら全くダメ！」

予想通りの不合格宣言。審査基準が厳し過ぎるため、未だ合格者がいない。

突き返された皿を持って戻ると、キルアが鼻で笑ってきた。