先輩後輩【オリジナル】

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…そう自分に言い聞かせて、

納得しようとしていた時だ。


「…2人組やる人いる？」


え？

いやいやまさか聞き違いだろう。

または人違いだ。


「ねぇ無視してんの？」


誰だよ、無視してるの。

大分ひどい方ですね。


バンッ！！


「痛っ！！」


どうやら思いっきり

ボールを投げられたらしい。

革製なのでとても痛い。


「あっ、やっと反応した！

誠が悪いんでしょ？

何度も呼んでるのに無視するからさー」


イタズラが成功して喜ぶ子供のように笑って、

その人は言った。

私の事だったのか。

考えもしなかった。


確かこの人は…

実川…燈さんだった気がする。

小学校の頃は別のチームだったので、

ちゃんと話すのは多分これが初めてだ。

いくら先輩といっても、

関わりの全くない後輩に思いっきりボールを

投げつけるのはどうなんだろうか。


先生「おい、実川、大崎！早く動け！」


燈「ほら先生怒ってるよ？

どうせ組む人いないんでしょ？」


そう言ってボールを差し出す。

大分ひどいことを言われているが、図星だ。

色々言いたいこともあるけど。


誠「一緒にお願いします。燈さん」

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