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「A、ボーダーに入りなさい。」
「ボーダー、ですか？」
その辺では有名な進学校の中学生になったわたしは、
父親から告げられたその言葉に少なからず動揺した
「私の会社がボーダーのスポンサーにつくことが決定した。
正隊員になれば給料も出る。
自立を身につける良い機会だろう。
上層部に話をつけて部屋も用意してもらおう。」
「一人暮らし、ということですか？」
「部屋は基地の中に用意してもらえるそうだ。
そんな危険なものではない。」
わたしが心配しているのは自分のことではない
母親のことだった
広い屋敷の中で父親と母親がふたりきりになる
ハウスキーパーの人は数人いるが、
その人たちはお母さんの面倒を見るのは仕事ではない
あまり家に帰ってこない父親のことを考えると、
このだだっ広い屋敷に一人で住むということはあまりにも寂しい
「なに、一人暮らしといっても遠くに住むわけではない。
歩いて帰ってこれる距離だ。
そんなにあいつのことが心配なら定期的に様子を見に来てやればいい。」
うちの家で父親の決定は絶対だ。
父親の提案は命令で、
それが自分の意思で拒否できることはない。
「わかりました。」
「やるからには一番を目指せ。
それも一人でだ。
周りには頼るなよ。」
「もちろんです。」
きっと、この人にとってわたしは道具の一つに過ぎない
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ぱいなぽー(プロフ) - めちゃくちゃ作者さんの読みやすくて面白いので全シリーズ読んでしまいました！！！！この作品の最後のなんてねっていう部分も考察をしてしまいました！！これからも楽しみにしてます！！素晴らしい作品をありがとうございました！！ (2021年3月6日 3時) (
レス) id: 9956b38531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名もなきもの
| 作成日時：2021年3月3日 8時
