【歌い手】男装海賊少女は赤を望む

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声の方を見ると、その先にいたのは和と洋を組み合わせたような服を着た女




髪を深く被った鶯色のケピ帽の中に仕舞い、顔はつばで少し隠れている




青朽葉色のマントをなびかせて近づいてくる




台の階段を登って立ち止まった




うらた「お前は……」




正興「何奴だ！」




？「失礼。私は世界調査官の者です」




平助「世界調査官……！」




二人の力が抜けた




俺はゆっくりと二人から離れる




？「失礼とは存じますが今回の事件を調べさせていただきました。結果ですが……坂田さんはご友人を殺してはいませんよ」




彼女は坂田の方を見てそう言った




平助「！嘘だ！だって俺はこの目で見たんだ！！」




？「嘘ではございません。我々は事件のすべてを把握済みです。勿論、あなた方が坂田さんに“濡れ衣”を着せたということも」




濡れ衣




やっぱり、坂田は殺していなかったんだ




？「よって、坂田さんの罪は取り消し。そして貴方方と、この国の方々は坂田さん、またお仲間への暴力、暴言、侮辱の罪等で送還されることになりました」




彼女のその言葉と同時にスーツのような服を着たやつらがわいてきた




抵抗する正興さんたち、逃げようとする群衆




？「さ、ここはしばらく立ち入り禁止となりますのでお早めにご退散を」




彼女は俺たちの方を見て静かに言った




坂田「俺、無実、やんな？」




？「ええ」




肯定する彼女は何者か




『保証は？』




？「我が世界調査官と、陰狐にかけて」




また分からん単語が出てきたぞ……




志麻「A、こいつらは信じても大丈夫」




唐突に志麻が言った




『……志麻が言うなら……っでぇ"ぇ"！？！？』




そう答えた瞬間、忘れていた痛みが全て戻ってきた




火傷の痛さで倒れ込む




殴られた腹、頬




切られた腕、足




センラ「A君！？」




体が燃えるように熱い




ちゃげ「とにかく運ばないと……ってさかたん！？」




どうやら坂田も倒れたらしい




あれ、なんかさっきより修羅場ってる？




まふ「Aとさかたんの馬鹿！ほんと馬鹿！もう寝てろ！起きるな！」←




『なん……で、今………ｶﾞｸｯ』




ゆとり「Aくーーん！！」




急に終わるシリアスは俺が死んで終わったのだった←









『死んでねーよ！！』




灯油「うわ生き返った！あ、また死んだ！」←




大丈夫、死んでないよ




ただ魂飛んでっただけ




まふ「それもダメじゃん！！」




あれ、エスパーかな？←

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