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なんてこと考えてたら、中庭にいた船津先輩達が退散していくのが見えた。
「あ！やだ先輩帰っちゃう！！
こっち見てこっち見て……
きゃーーーっ！！先輩っ！！♡」
するとまさかのまさか、大好きな船津先輩が手を振るあたしに気づいて手を振り返してくれた。
……やばい！超感激！！
「やだ、夢みたい♡
船津先輩が手振ってくれた〜♡」
「あーなんかね、船津先輩女の子めっちゃすきらしいよ〜。ちょっとチャラそうじゃない？」
同じサッカー部の佑亮がなんか言ってるけどあたしは聞いちゃいません。
だってあんなスマイル返されたらもうそれだけで学校頑張れちゃうよね。
ステキすぎるっ！
……が、その時の幸せな余韻に浸るあたしの腕を乱暴に掴むやつがいた。
「…帰んぞ、A」
なにやら不機嫌極まりない感じの拓弥。
まだ予鈴のチャイムもなってないのにそのままグイグイと教室の方まであたしを連れて歩いて行く。
「っ、ちょっとぉ！
もう帰るの？ウソ、
まってよ〜！」
だけどそんなの聞いてないって感じでどんどんスタスタ行っちゃうから
あたしはまるで連行されるかのようにしぶしぶ拓弥と教室に戻った。
…なんなの、もうっ！
ほんと強引で勝手なんだから。
なんか拓弥ってあたしに強引で俺様っぽいとこあるんだよね。
まりちゃんとか他の人にはケチつけないし命令したりしないのに、あたしにはやたらうるさいし言うこと聞かせようとするし！
ナメられてんのかなー、あたし。
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作者名：ポプ子 | 作成日時：2017年10月9日 0時
