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愛病 百二十六話 ページ26

あれから私は病院へ運ばれた

イタチ兄さんの幻術にかけられ、暫くあの日を繰り返されていたみたい

それから、私は毎晩毎晩、あの日を夢に見る

そのせいで、怖くて寝れやしない

どれだけ願っても、一向に夢は覚めてはくれない

全部、イタチ兄さんのせいよ

「..........」

どうして、あんな顔をしていたの

どうして、何も教えてくれないの

「ねぇ...イタチ兄さん......」

どうして、あの日、私を殺さなかったの









「ツバサ」

「サスケ...兄さん」

ベッドの上でこの場にいない人物に問いかけ続けていると、不意に誰かが私の名を呼んだ

我に返ってそちらを向けば、サスケ兄さんがいた

「兄さん、どうして私、生きてるんだろうね」

「分からないよ...もう何もかも......」

靄がかかってて、何も見えないの

イタチ兄さんのことも、自分のことも

何もかもが分からない

「お前は今、きっと悪い夢を見てるだけだ。その夢から覚めれば、全部元通りになるさ」

サスケ兄さんはそう言って、私を優しく撫でた

「本当に?」

「嗚呼、本当だ。おやすみ、ツバサ」

すると、途端に重たくなっていく私の瞼

「...ツバサ.....悪い」

おやすみなさい、サスケ兄さん

そう返す前に、私の意識は深く沈んでいった









「ん.............」

子鳥の囀りで目が覚め、私は身体を起こす

窓の外に目をやれば、三羽の雀が肩を並べ、木に止まっていた

「ふふ...可愛い......」

その様子が微笑ましく、思わず笑みを溢す

そう言えば、昨夜はあの夢見なかったな

「.....?」

サスケ兄さんのおかげだったりして、なんて考えていると、扉を叩く音が聞こえた

あ...一羽飛んでっちゃった...

「.....ツバサ」

「奈良君?どうしたの?」

バサバサと翼をはためかせ、飛んでいく一羽の雀を眺めていると、後ろから声がかかる

振り向けば、どこか暗い顔の奈良君がいた

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設定タグ:はたけカカシ , うちはサスケ,うちはイタチ , NARUTO   
作品ジャンル:アニメ
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狗犬(プロフ) - あやさん» 有難うございます。そう言ってもらえて嬉しいです、今学業に力を入れている為更新が厳しい状況となっていますが、落ち着いたら頑張って更新致しますので宜しくお願いします! (10月2日 21時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
あや - 是非とも続き読みたいです! (10月2日 20時) (レス) id: f6af94ada0 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - りなーるさん» コメント有難うございます!いま、ネタを収集している最中ですので、暫くお待ちください。 (2023年4月2日 23時) (レス) id: c4cd770524 (このIDを非表示/違反報告)
りなーる(プロフ) - 更新めちゃくちゃ楽しみにしてます!! (2023年4月2日 20時) (レス) @page45 id: fcaf0d8ff7 (このIDを非表示/違反報告)
狗犬(プロフ) - ミミさん» コメント有難うございます!中々、更新出来ずじまいで、すみません。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします! (2022年2月18日 9時) (レス) id: 53877cb946 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:狗犬 | 作成日時:2021年4月23日 21時

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