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Re:valeにも挨拶に行き、収録が始まった。
「本番、お願いしまーす!」
「はいはーい」
曲が流れ始めた。
それなのに、百さんは自分のパートを歌わなかった。
否、正しくいえば、歌えなかったのだろう。
「あはは、ごめんごめん!まだ調子悪いみたい」
無理に笑いながら、スタッフさんたちに謝って結果音楽で声が流してあるものを披露した。
残念だな……。
Re:valeの歌、聞きたかったのに。
「TRIGGERさん、お願いしまーす」
「はい」
TRIGGERは初めて見たけど、テレビで踊っていたRe:valeの姿に劣らないほどの実力だった。
高級感が溢れ、ビジュアルもパフォーマンスも大人っぽい。
『…………良いなぁ』
「ん?A、なんか言った?」
『あ、いいえ!そろそろ俺の出番ですよね。行ってきます』
今日は俺の新曲披露だ。
気を引き締め、挑まないと。
Re:valeやTRIGGERの実力に圧倒されず、堂々と自分のパフォーマンスを見せないといけない。
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百side。
「うっわー……超かわいいね!!」
「そうね」
Aの新曲発表。
流石、星影芸能事務所。
全てが完璧で、見ていてワクワクして、他のユニットには出せない可愛さを全力で出している。
「すげえな。やっぱり生で見ると迫力があるな」
「うん。楽の言う通り、衣装の裾も舞うのに、全然一寸たりとも乱れていない。凄いよね」
やっぱり、TRIGGERもAのパフォーマンスに息を呑んでいる。
運動量の高い振りに、スピードとダイナミックさが合わさったパフォーマンス。
髪は乱れ、衣装の裾も舞う。そうしたなかにあっても一糸乱れない。
「星影も良い人材を見つけるなー。Re:valeも負けられないね、ユキ!!……ユキ?」
「……彼、何処かで見た事あるような気がするんだよね」
「んー、俺が見せたからじゃない?ほら、前にCM撮った時の写真、ラビチャで送ったやつ!」
「ああ……なるほど」
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