一万やるから、ハグさせて【五条悟】

４.胸の違和感と聞くと真っ先に心筋梗塞が浮かぶ ページ4

*





夜蛾「川崎、」



A「あ、夜蛾先生。こんにちは。」





夜蛾先生は、数少ない(というかたった一人の)私の事情を知っている人だった。


そもそもそれを知っていて私を高専に連れてきた人だ。


なにかと心配しては、面倒を見てくれている。









夜蛾「最近、悟…五条先生には会ったか？」






心臓がドクンと鳴った。





A「会い、ましたよ。」




夜蛾「そうか…何か言ってなかったか、」



A「、いえ。特には」





お金をもらって抱きしめられたなんて言ったら、


きっとげんこつでは済まないだろう。



それに、あの発言以外は特に何も言われていないのは事実だし。






A「何か、あったんですか。」




夜蛾先生は、サングラスをしているのに、私から目線をそらしてなかなか答えようとしない。



それでも、優しいから、じっと見ていると目線をまた合わせてくれる。







夜蛾「…すまない。悟に川崎の…ことを、話してしまった…」





A「…家の事情とか、ですか」




頷いた先生の動きが、とてもゆっくりと見えた。





A「そう、ですか、」




夜蛾「本当に、すまない。まだ何も言われてないかもしれないが、

これから何かしでかすかもしれない。何かされたらすぐに言ってくれ。」




A「ぁ、はい。ありがとう、ございます。失礼します。」



















あの時、先生は私を憐れんで、あんなことを言ったのだろうか…






胸のあたりがきゅっと苦しくなった。




*

５.背後を取られるとぞっとするよね(たぶん)→←３.ハグはドキドキよりほっとすると思う(相手によるが)

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