20年の軌跡 10 ～信頼～ (ページ17)

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287話高いプロ意識ページ17

翔side

ジャンプアップからスライドアップに急遽変更。

ニノのことを考えたらそうするしかない。

でもニノには、絶対責任を感じてほしくない。

スライドアップにしたからって、このコンサートのクオリティーが下がる訳じゃないから。

俺たちがそれ以上のパフォーマンスをすればいいだけの話。

そして次のダンス曲、『Monster』が始まる。

潤「堂々と立ってて！」

ニノに言い聞かせるように、松潤がそう言った。

『Lady…』

3.2.1

ゆっくりと俺たちはステージに上がる。

”キャー！！！”

俺たちはアイドル。

ファンの前では、絶対に笑顔でいなければいけない。

どんなに辛くても痛くても

ファンに心配は絶対にかけてはいけない。

でもそれをできる人はきっと少ない。

チラッとニノを見る。

本当に彼はプロだ。

痛い顔や辛い顔は絶対お客さんの前では見せない。

それに激しいダンス曲も、何食わぬ顔でこなしてしまう。

俺には何もできないけど…

彼はきっと大丈夫なんだ。

そして、コンサートはフィナーレを迎えようとしていた。