竜胆 ページ9
竜胆SIDE
「…浮気じゃないですよ」
竜「それはわかってっけど…」
「嫉妬?」
何も言い返さないでいるとAはクスっと笑った。後ろから抱きしめているから顔はよくわかんないけど、多分今は笑顔だ。
竜「悪ぃかよ…」
「いいえ。…ただ、可愛い人だなと」
竜「俺が可愛い?」
「……」
返事が返ってこねぇ…、また俺を揶揄って面白がってんだろうな。学ばない奴…。
「竜胆さん、食事はもう済まされましたか?」
竜「あぁ、食ってきた」
「仕事も今日は全て終わらせたんですか?反社って結構夜に動くと思うんですけど。…まさか、九井さんに押し付けてきたりしてないですよね?」
仕事…、多分全部終わってるはずだけど確信はねぇな。九井に押し付けてはいないし、終わってなかったとしたら兄ちゃんか三途辺りから連絡が来るはずだ。
竜「ちゃんと終わらせてから来てるはずだ…」
「そうですか」
…なんだこの無言の時間。ベッドの上でずっとこいつを抱きしめているのもいいけど、段々我慢が効かなくなる。
「…竜胆さん、私シャワー入りたいんですけど…」
竜「あぁ、そうだよな。汗かいてるもんな。行ってこい」
Aは俺の腕を外して脱衣所の方に歩いていった。
竜「今まで女は何人も作ってきたけど…、こんな難しかったか…?」
靡かねぇし、媚びねぇし…。扱いづらすぎる女だけど…、たまに見せるあの真っ赤な顔が可愛いんだよなぁ。
Aのベッドで寝そうになっていると、いきなり甲高い叫び声が聞こえて俺は跳び起きた。
「ひ…、ひゃぁぁぁぁ!!!」
竜「!?!?おい、どうした!!」
「り…、竜胆さん…!アレが出たんです…ッ…!」
脱衣所を覗くと例のアレと腰が抜けたのか座り込んでいるA。コイツGも苦手なんだな、女って大体Gを嫌ってる気がする。…まぁ、好きになる方がおかしいと思うけど。
「い…嫌…、こっち…来ないで…。…竜胆さん、傍観してないで早く叩いてくれませんか!?」
こんな動揺して震えているAは初めて見た。
竜「殺してほしいならちゃーんとお強請りしろよ?」
「な…っ…」
竜「嫌なら自分で殺せ?」
「あ…、あぅ…。…竜胆…さん、助けてください…」
竜「よく言えました」
俺は新聞紙を丸めてアイツを叩き殺した。
Aはそれを見て安心し、立ち上がった。だが、巻き付けていたバスタオルが外れAの肌が全て見えてしまった。
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suffron*(プロフ) - ゆいとこさん» コメントありがとうございます!三ツ谷君が最推しなんで結構序盤絡ませていきたいと思ってるんです!これからも頑張りますね! (2022年11月18日 15時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
ゆいとこ(プロフ) - 続編移行おめでとうございます!(おめでとう…なのか?)いつも楽しく読ませていただいてます!!三ツ谷くん出てくるんですね!今後の展開がすごく楽しみです♪無理せず更新頑張ってください!! (2022年11月18日 15時) (レス) @page1 id: e4df59fc58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年11月17日 23時