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絡繰SIDE
「あぁ〜、さっきよりはいいけど…。なーんかまだ違う。…あれか、呪力操作がまだ完璧じゃないから動きについていけていないんだ。その動きを持ってしたら特級ぐらい余裕で吹っ飛ばせるとは思うよ。だから、後は呪力に慣れる。とことん慣れる、それだけ!だから、ゴールは近いよ。頑張れ、悠仁」
「先生、褒め上手だな…!」
それはありがとう。俺、あまり褒め上手だって言われないけど悠仁素直だからな。皮肉に聞こえなかったんだろう。
いや、皮肉を込めて言っているわけじゃないんだよ?俺は。…胡散臭いって言われる。それ本当に思っていることなのか、ってね。多分、思っている。思っているし感情も込めているんだけど…。
…なーんかね、伝わらないんだ。
「飴と鞭が交互に来て傷付かない程度に言われてる感じ!」
あ、そういうことか。褒めて伸ばす、怒って伸ばす、この二つを上手く使えば一番いい効果があるってことだよね。まぁ、悠仁だからかもしれないけど。
「ほーら、攻撃の手やめない。喋ってもいいけど舌噛むよ?」
「うぉっ!」
俺からは攻撃を一切仕掛けない、避けるだけ。だから、俺はほとんど体力を消耗しない。楽な仕事だ。
「そこは右から、避けられても次々攻撃繰り出して。殴るだけじゃないよ、悠仁には足もある。体幹なら悠仁得意でしょ。大丈夫、転んでも俺は何もしないから。勇気出してかかってきな」
「応ッ!!」
…いいのは威勢と口だけ。まだ…もっと出来る。悠仁なら…。
「後5分、掠めるだけでもいいから俺を追い詰める気で来い」
「(かっけぇ…)」
速度は上がった…、後は戦い方だけだなぁ。脳筋というか、動きが単純すぎて…読める。術式が未来予知な訳ではないけど読める。何だろう…、あれかな。攻撃する前の動き?みたいなものが大きすぎてわかりやすい、のかな。
残り5分。悠仁は死ぬ気で俺に向かってきた。速いよ、十分。きっと身体能力だけなら五条にだって勝てる。…だから、もっと奇怪で真っ直ぐな動きじゃなければ。
「しゅーりょー、最後の最後まで当てられなかったね。どうしてかわかった?」
「全部動きが読まれてた気がした。読みやすい動き方ってことだよな?」
「そうそ〜、それがわかったんなら上出来だ。…あ、そうだ。良いこと思いついた。悠仁、後ろ向いてー」
俺は指を鳴らした。悠仁の前には俺特製の人形が5体いる。
「すこーしだけ…痛いかもしれないけど」
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時