生得領域 ページ28
絡繰SIDE
俺は今特級たちを追いかけながら話している。でも、生首が一向に話してくれないからあの植物と成り立ってんのか成り立っていないのかわからない会話になっている…。頭が狂っちまいそうだ。
…ドア?
「(我々はここで、それでは)」
「それでは、じゃねぇんだよなぁ」
俺はあいつらを追いかけてドアを突き破ってしまったことを後悔した。
…ドアの向こうが普通の場所じゃない所は知っていた。でもな?…普通生得領域に繋がると思うか?何処だよ…ここ。
「…ネズミが一匹入り込んだみたいだね」
「…夏油…っ!!」
やっぱり…何度か感じた気配は夏油だった。でも…こいつは夏油であって夏油じゃない。
「やれやれ、私は高専関係者に見られるわけにはいかなかったのに」
「…その頭の傷、なんだよ。生きている時にはなかったじゃねぇか…。…お前…誰かに操られているのか?それなら助けてやるから、さっさとこんなところからおさらばしよ?」
「何を言っているのかな、絡繰は」
…まぁ、簡単に話が通じるとは思っていない。夏油のことは驚いたが、それよりも気になること。あいつは…誰だ?人型の呪霊であるのは違いないんだが…。見たことのない奴だ…、こいつら全員未登録の特級か。後、海にぷかぷか浮かんでいる奴がいる。あいつも…そうだろう。そこまで呪力の量は多く感じられないけど、脱皮?みたいなのをして覚醒する系の呪霊だ。
「…ここでやり合ったら間違いなく俺がやられるだろうな。さて…どうしようか」
領域を展開してもいい。多分この生得領域になら押し勝てるだろうから。
「何も言わずに尻尾巻いて逃げるなら命だけは見逃してあげるよ」
あの人型呪霊が言葉を発した。
誰が尻尾巻いて逃げるかよ、せめて一矢報いてから戻らないと手土産の一つも五条に持って帰れないじゃねぇか。
「いーや、ちょっとだけやらせてもらう」
まさかこんなところで領域を披露するなんてね…。あまり敵に手の内は見せたくないんだが…、仕方ない。
「領域展開“
俺の領域は広範囲にわたって空中、地中、全てに蜘蛛の糸が張られる。この糸に触れたものは切り刻まれるか、マインドコントロールで自死する。どっちかは蜘蛛の糸次第。ヒントは縦の糸と横の糸の違いだ。
「こんな領域ぐらい、壊すのはなんでもない。切り刻んでやるよ…」
あわよくば全員殺せたら…なんてな。
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suffron*(プロフ) - 紫さん» わぁ〜!ありがとうございます! (2022年4月30日 0時) (レス) id: 8634fbdb13 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - 好きです!更新頑張ってください (2022年4月29日 23時) (レス) @page4 id: 45b1199f21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:suffron* | 作成日時:2022年4月29日 15時