佳乃と虎汰のその後 (ページ4)

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「ふふっ」
私が一人ドキドキしていると、虎汰くんは急に笑い出した。
え？なんで、笑ってんの？

「ははっ、ごめん、佳乃ちゃん。驚いた？」
え…？
訳が分からず固まっていると、虎汰くんは壁から手を離した。私は緊張していた肩の力を抜いた。
「ごめんね、こんなことして。冗談だよ。」
え、あ、なんだ～…

「あと、挨拶お疲れ様、すっごくよかったよ。」
「え、あ、ありがとう/////」
私は恥ずかしくなってうつむいた。

「この一年で変わったよね、佳乃ちゃん。」
え？
「生徒会長になったばかりの頃は、まだ、ボクたち役員に頼りっぱなしだったのに…」
あ、すみません…。私、そんなに頼ってたかな？
「でも、今じゃ全然会長らしくなって、ボクなんか必要ないくらい。」
え、いや、そんなこと…
「そ、そんなことないよ。虎汰くんがいてくれて本当に助かったし、ありがとうございました!」
そう言って私は頭を下げた。

「でも、もう卒業したから、これからは遠慮なくボクのこと頼ってよ。」
へ？
「もちろん、会長と副会長っていう立場じゃなくてね。」