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マネージャー研修を終え、
みんなのところへ向かう。
彼らは今日もレッスン室で
新曲の練習をしているようで。
中から音楽が聞こえてこないことを確認してから
扉を開けた。
「お疲れ様ですっ」
みんなは休憩中だったみたいで
壁にもたれたりスマホを見ている人がほとんどだった。
私に気づくとみんな立ち上がって
「おつかれー!」と声をかけてくれる。
「はい純喜くん」
河野「あ!バッテリー充電器!
買ってきてくれたん?!」
「帰りに丁度寄れたんだ。
あと碧海ー!頼まれてた印刷してきた!」
金城「えっほんま?!夕方お願いしたばっかやん!」
「私もコンビニに用あったから」
頼まれていたお遣いやスケジュール確認をこなしていると
通りすがりの瑠姫くんに「絶好調ですねぇ」と
ニヤニヤ笑われる。
靴紐が解けているのを指摘すれば
すぐさま慌てたので、
どや顔でやり返してあげた。
そうやってやり取りしていると
いつの間にか目の前に誰かが腕を広げて立っている。
「……一成くん」
豆原「お疲れ様です、Aさん」
「……その姿勢はなんですか」
豆原「お疲れ様のハグをしましょう」
「瑠姫くんニヤニヤしながら見ないでッ」
___あの日から一週間。
豆原くん…じゃなくて、
一成くんはどんどん容赦しなくなった。
仕事のときはきちんとしてるけど、
少し気を抜けば抱きついてきたりちょっかいをかけてきたり。
動揺して狼狽える私に
「顔真っ赤ですよ」ってニッコリするまでがワンセット。
恥ずかしいし、照れ臭いし、
…ちょっと嬉しい気持ちがあるけども、
仕事にならなくなってしまうので
最近からマネージャーとしての威厳を保つようにしている。
「お疲れ様のハグはしません」
豆原「“ハグは”?じゃぁ何ならしてくれるんですか?」
「何もしません!」
豆原「えー…」
「…そんなしょんぼりした顔したって、」
豆原「………」
「……ッ」
絶対確信犯。
高知能策士。
許したらだめ。許したらだめ。
「………ちょとだけなら」
豆原「ほんとっ?」
惚れた弱みだから仕方ない。
完敗です。
一成くんはパアッと笑顔になって
勢い良く抱きついてきた。
汗の匂いと一成くんの匂いが混ざって
頭がクラクラしてくる。
この人は知らないでしょうけど。
鶴房「Aは豆ちゃんに甘々やなぁ」
「お兄さんたちが放任すぎるからっ!」
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Shiu(プロフ) - みづきさん» 初めまして!とても温かいコメントありがとうございます!他の作品も読んでいただけて、本当に幸せです…(T_T)大好きと言ってもらえてとても励みになります!ありがとうございました(*´∀`*) (2021年8月29日 0時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
みづき(プロフ) - 初めまして!すごくすごく大好きな作品でした!作者様の他の作品も大好きです! (2021年8月28日 23時) (レス) id: d3251df0ae (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - みぺさん» またまたコメントありがとうございます!最後まで楽しんでもらえるよう頑張りますね!! (2021年8月24日 13時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
みぺ - 豆ちゃん(涙)戻ってきてくれて嬉しいさときゅんで最高です! (2021年8月24日 2時) (レス) id: 5ff78606fb (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - みぺさん» コメントありがとうございます!!!きゅんきゅんしてもらえて嬉しいです(*´∀`)これからもきゅんしてもらえるよう頑張って更新して参ります! (2021年8月17日 14時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Shiu | 作成日時:2021年7月8日 14時