【JO1】愛 情 の 裏 返 し 【男主】

* kawashiri ページ21

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川尻「えっ」

「言っとくけど、蓮くんもその後転んだんだよ！」




抱きついてきた、というより
自分の体で押さえ込みに来てるというか。



自分が喋るから黙っとれ！って
感じなんだろうけど、

ちっちゃい子供がじゃれてきてるような感覚。


腰にしがみつく腕に力が籠もったので
Aは汚名返上に必死なのだろう。




「この人、風呂上がりに逆上せて
フラフラしてたの！
俺がいなかったら床に頭ぶつけてたからね？！」

川尻「あーAが下敷きになってくれたやつ」

「下敷きじゃない！支えてあげたのｯ!!」

川尻「まぁあのときは確かにA居てくれて助かったなぁ。ナイスクッションやった」

「クッションじゃないってば!!
こーやって、サッと支えてあげてたじゃん!!」



俺の腰から離れたAは
ジェスチャーで人を抱きかかえる仕草を
して見せてくるが、

当時Aは俺の背中の下で倒れていたので
思い切り下敷きになっていたと思う。



申し訳ないことだけど、

本気で焦っていたAを見れたので
少しの優越感があったのは内緒。




川尻「あの時ねぇ、A半泣きで心配してくれたんよ〜」

「泣いてないけど?!」

川尻「ほんとにね。いい子なんですよ。
ちょっと頭が弱いだけで」

「なんで上げて落とすんすか？
素直に褒めれません？」

川尻「うははっ」





コメントには

『Aくんいじりでイキイキしてる』や

『二人とも楽しそうで和む』

など温かい言葉が続々。




イキイキ…まぁ、可愛い年下の反応がこんなに
良いんだから楽しくないわけがないよね。


本人は不本意だろうけど。




「てか俺が転んだときのたんこぶ、
まだ引っ込んでないんすよ」

川尻「え、そうなん？」

「ほらここ」



前髪を上げて広い額を見せてくるA。


確かに指差すところが少し赤く腫れてる。


痛そう…と思いつつ、好奇心が抑えられなくて
軽めにデコピンしてみると、

Aはものすごい速さで飛び上がった。





「蓮くんのばかぁッ！」

川尻「んはっごめんごめん。もう一回見してみ？」

「やだ！絶対また痛くするじゃん！」

川尻「しないって。優しく撫でたげるから」

「こんなに信用できない言葉あります？」





カメラの向こうの皆に同意を求めるA。



しかしコメント欄は

「蓮君といちゃいちゃできてAくん嬉しそう」

といういじりだけ。









「いちゃついてないッ！」と

Aは半泣きで叫ぶのだった。









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