13話 ページ13
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修業時刻。
いつもならダラダラと飲み物を飲んだり
好き勝手のんびりしてから動き出す私だが、
今日は誰よりも早く荷物をまとめて
オフィスを飛び出した。
向かうは出口のロビー、ではなく
上の階の営業課。
現在まともに連絡がとれはい彼氏のいるオフィスだ。
時間とともに飛び出してきたので
すれ違うことはまず無いと思う。
ぽーん、と音がしてエレベーターが止まった。
私の心臓も止まりそうだ。
結構緊張している、かも。
営業課のオフィスの中まで入るわけには行かないので、
エレベーターとオフィスの間の廊下で待つことに。
すれ違っていくサラリーマンが
ちらりと私を一瞥したが、
帰宅へと向かう足は止まりそうにない。
「え…A？」
彼は思っていたよりも早くオフィスを出てきた。
スーツ姿にまとめられた髪。
そういえば久々にしっかり見た顔は
ずいぶん懐かしい気もする。
彼は私を見ると一瞬目を見開いて、
すぐに疲れた表情に変わった。
その顔をしたいのは私もだけど。
「なに？わざわざこんなとこ来て」
「まともにLINEで会話できないから
直接会ったほうが早いかなって」
「あー。はいはい。なんの話だっけ？」
適当な相槌。
遠慮なく飛ばされるため息。
あからさまな態度に、
何かがプツンと切れた。
たしか最近の関係とか、状況とか、
これからのことを話そうと思ってきていたんだけどな。
内容はもう一つに絞られてしまった。
「うん。ほんとは、色々話したかったけど、
なんかもういいや」
「は？」
「別れよ」
「…は？何言ってんの？」
今度は敵視するような鋭い視線。
愛しそうに見つめてくれていた
優しい彼の面影はもうどこにも見えない。
でもそれにすら寂しい気持ちは沸かなかった。
それが何よりの現実。
「私達、多分もう無理だよ。
これ以上の交際は無駄だと思う」
「は？！勝手に決めんなよ！
何様だよお前！」
「勝手に決めるしかないでしょう。
だって話し合いをしようってLINEしても
いつまでたっても予定はわからないし」
「あのさぁ、俺今忙しいって言ってるよな？！
疲れてるんだよこっちは！」
「疲れてるなら、他の女の子と肩組んで歩くの？」
瞬間、目の前の彼の動きが固まった。
散々怒鳴ってきたお口は
何も発せられないまま開きっぱなし。
……もう少しうまく誤魔化しなよ。
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Shiu(プロフ) - 緑さん» いつも読んでくださり、そしてコメントありがとうございます！そう言ってもらえてとても励みになります…(T_T)このお話も最後まで頑張って書いていきますので、ぜひ見届けてもらえたら嬉しいです(*´∀｀*)次回作ももちろん全力で頑張ります！ (2021年6月9日 23時) (
レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - nanakoさん» コメントありがとうございます！ぜひこのお話のラストも見届けていただけたら嬉しいです(*´∀｀*) (2021年6月9日 23時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
緑(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！学園もの全然アリやとおもいます！アリっていうかもはや読みたいです（笑）完結と新作楽しみにしてます！！ (2021年6月8日 23時) (レス) id: 70fd815c99 (このIDを非表示/違反報告)
nanako(プロフ) - 好きなお話でした。楽しかったです。鶴房くんのやめたら嬉しいです。 (2021年6月8日 21時) (レス) id: 739857a84a (このIDを非表示/違反報告)
Shiu(プロフ) - ちいたんさん» ひゃーー！ありがとうございます！！めちゃくちゃがんばります(*´∀｀*) (2021年6月7日 12時) (レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2021年4月12日 22時
