7話 ページ7
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もう外は日が昇ろうとしているだろうか。
この場所にいると、日付感覚が狂ってしまう。
俺がここに来て、何日が経っただろう。
朝の光景を目にすると、
どうしてかそのことばかり考えてしまっていた。
Aの部屋から自室へ戻ると、
布団の中では変わらず静かに眠る彼女の姿が。
食べたら甘そうな色の前髪を払ってやると、
甘えるように俺の手にすり寄ってくる。
「 …なんでお前、俺なんかにそんなことするんだよ 」
もちろん夢の世界にいるこいつには
聞こえてるわけもなく、返事はない。
少し乱れた布団をかけ直して、
俺は隅の方に横になった。
おそらく、この荘園にいる誰も、
俺がまさかいつもそばに来る女を警戒して
情報収集しているとは思わないだろう。
中には恋人同士だと信じ込んでいた奴もいたらしい。
距離感がおかしいことは、確かなのだが。
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「 ナワーブどうしたの？そんな怪訝そうな顔して 」
昼前。
食堂にて配られた今日の昼食後の試合メンバーを
見て思わずその字列を疑った。
かなり険しい顔をしてしまっていたらしく、
手前にいたトレイシーが戯けた様子で顔を覗き込んで来る。
適当に誤魔化して、そっと隣に座るAを見る。
コイツは平然としていて、視線に気づくと
ゆるく微笑んで来るだけだった。
Aが荘園に来て、
一度も同じ試合に出たことがなかった。
今日という日まで。
昼食後の1つめの試合に、
俺の名前とAの名前が並んでいた。
「 君たち、一緒のゲームに出るのは初めてだねぇ！
新人のAも、ようやく古参のナワーブと
出れるって荘園主に認められたんだろう！おめでたい！ 」
随分と陽気な様子の声がしたかと思うと
思い切り背中を叩かれた。
振り返れば高らかに笑うデミ。
背中を抑えながらじっとりと睨むが
悪びれる様子もなかった。
「 いやぁ、ようやくナワーブの勇姿を
Aに見せれるのかと思うと、嬉しいね 」
「 別に普通にこなしているだけだ 」
「 男前は言うことが違うねぇ！流石！ 」
「 馬鹿にしてるだろ… 」
「 いやいや！本心さ！
君たちの勝利を願っているよ 」
デミは得意げに片目を瞑り、ウィンクを飛ばす。
軽くため息を溢す俺に、Aはどこか
心配そうに見つめていた。
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Shiu(プロフ) - フルグラ、リ傭・オフェ傭推しさん» コメントありがとうこざいます！甘くするぞ！という目標で書き始めたのにすでに甘くない…！どんな終わりになるのか自分でも想像つきませんが、楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年9月30日 21時) (
レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
フルグラ、リ傭・オフェ傭推し - わーい！ナワーブくんだっ。更新頑張って下さい(´▽｀) (2020年9月30日 19時) (レス) id: d8c098f262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2020年9月27日 3時
