4話 ページ4
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部屋に戻ると、机の上に封筒が置いてあった。
鍵をかけた筈のこの部屋に、
一体いつ、だれが侵入したというのか。
ここに来たばかりの時は必死に
犯人を探そうとしたが、この現状を受け入れてる
人間たちを見て、見つけるのはやめた。
封筒の中には一つの試合結果が残されており、
全員に知れ渡るようになっている。
「誠心病院 サバイバー勝利 ハンター敗北
脱出者 ホセ・バーデン
デミ・バーボン
ヘレナ・アダムス
失敗 ナワーブ・サベダー」
あと一歩だった。
あともう一つ籠手があれば、
俺は地下の脱出口から逃げることができた。
通電後、使徒は俺をロックオン。
懐中時計を一つ所持していたホセを追うのは
心が折れたのか、それとも興味本位か。
もともと籠手は3つしか所持しておらず、
黒猫が足元を駆け抜けてくるので仕方なく
3つを消費するしかなかった。
本来ならば一撃で倒れてしまっているが
痛みに耐えることは慣れてるので、
数秒は走ることができる。
ただ、本当にあと少しだった。
目の前にあったというのに。
「 ……ッ 」
悔しい。恐ろしい。情けない。
仲間が逃げれてよかった。
でも、あれはチェイスで粘ってくれたデミと
解読の速いヘレナがいてくれたこと、
そしてセカンドチェイスに時間を
かけてくれたホセのおかげだ。
もし、あれが俺一人だけだったら。
仲間も救えず、役にも立てず、
せめてと逃げることすら出来ず。
何が傭兵だ。何が頑強だ。
ふざけるな。
「 ナワーブ 」
目の前の封筒を思い切り破り捨てようとしたとき、
扉の向こうからゆるりとした声が聞こえた。
俺のあとにゲームを終えたというのに、
ずいぶん帰ってくるのが早い。
なんとなく状況を察しつつ、
俺は封筒を引き出しにしまって
ドアの向こうに立つAを出迎えた。
扉の前で立つAは俺の顔を見るなり
へへへ、と笑う。
「 おつかれ 」
「 うん。ナワーブもおつかれさま 」
なんの躊躇いもなくすり寄ってくるその体を
拒むこともせずに抱き留めてやる。
ゆるりと腕が首の後ろに回った。
蛇に睨まれるような感覚は、きっと気のせい。
「 とりあえず中入れ 」
「 うん 」
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Shiu(プロフ) - フルグラ、リ傭・オフェ傭推しさん» コメントありがとうこざいます！甘くするぞ！という目標で書き始めたのにすでに甘くない…！どんな終わりになるのか自分でも想像つきませんが、楽しんでいただけるようがんばります！ (2020年9月30日 21時) (
レス) id: 3e168f23de (このIDを非表示/違反報告)
フルグラ、リ傭・オフェ傭推し - わーい！ナワーブくんだっ。更新頑張って下さい(´▽｀) (2020年9月30日 19時) (レス) id: d8c098f262 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Shiu
| 作成日時：2020年9月27日 3時
