眠り姫と白王子。【白岩瑠姫】

5話 ページ5

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少し苦痛だった体育の授業がようやく終わり、
コーンを片付けてにいくと

同じくコーンを片付けに来たらしい
じゅんきとばったり会った。




「試合どうだった？」

河野「ギリ俺らの勝ちやったわ」

「るっくんとじゅんき、同じチームじゃないの？」

河野「隣のクラスはサッカー部居らんから
瑠姫が助っ人で入ったんよ」

「それは白熱だねぇ。見たかった」

河野「ほんまアイツ油断も隙もないパスすんねん…」





喋りながらじゅんきが私のコーンを受け取ってくれた。


るっくんもそうだけど、
じゅんきもなんやかんや優しいところがある。


優しい幼馴染たちに囲まれてとても幸せだなぁ
と、様子を見守りながらぼんやり思った。




河野「あ、なんかお友達できたん？
瑠姫が『他クラスの女子と喋ってる』って言っとったで」

「まりあちゃんかな…？隣のクラスの子。
パス練のペア組んでくれたの」

河野「Aがついに新しい友達作れるようになったかあ〜！」

「じゅんき声でかい」

河野「そのまりあって子、どんな子なん？」

「んー…」





どう説明すればいいか考えていると、
ジャージを脱ぎラフになったるっくんとも合流した。


二人とも背が高いから並ぶと首が痛くなる。




「可愛い子って感じ。初めて喋ったの」

白岩「あーパス練の時喋ってた子？」

「うん。向こうか」


まり「旭南さぁーんっ！！」






完全に気を抜いて歩いていたので、

後ろから飛びつかれた衝撃に耐え切れず
じゅんきのほうに倒れそうになってしまう。


じゅんきに支えられたからなんとか堪えれたけど。





「まりあちゃん」

まり「今日は一緒にパス練してくれてありがとうねぇ」

「ううん、あんましてな」

まり「あ！瑠姫くんと純喜くんもお疲れ様♡」






まりあちゃんは私の隣、
るっくんとの間に入り話を続ける。


そういえばるっくんのことが気になってるって
言ってたっけ。


隣のじゅんきが「なにごと…」と呟いてたけど
彼女には聞こえていないみたいで。







まり「私ぃ、ずぅっとこの三人と仲良くなりたかったの！」

白岩「そっか。それは嬉しいな」

まり「えへへ♡」

「……」







完全に二人の世界。


るっくんもにこにことはにかみ
相槌を打っていて、これは邪魔しないほうがいいやつかも。









「じゅんき、自販機行かない？」

河野「おん？奢り？」

「じゅんきのね。じゃぁまたあとで」

河野「え？瑠姫連れて行かへんの？」

白岩「…」

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