眠り姫と白王子。【白岩瑠姫】

14話 ページ14

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あの不良二人組がいる高校との試合含め
1日の試合日程が終了。


…ちなみにあの不良たちは試合に出ていなかった。




「ボコす」とか怖いワード使うから
変なファールして来ないか不安だったけど、

特に目立ったファールとかもなく。


ただの脅しだったのかもしれない。






白岩「A」

「るっくん。お疲れ様。どうしたの？」




荷物をまとめて移動させていると
ユニフォームを脱いでラフなTシャツに着替えた
るっくんに呼ばれる。


私がそちらに駆け寄ると優しく微笑んでくれた。




白岩「先生がAのこと呼んでた」

「？ そっか。わかった」

白岩「着替えたらAの方行くね」

「大丈夫だよ。それよりダウンするんでしょう？」

白岩「風呂上がりでもいい」

「るっくん…」

白岩「Aを一人で歩かせるの心配なんだって」





少し口を尖らせて不貞腐れた顔のるっくん。


たまに幼い子どもみたいになるその表情に
私は少し弱い。





「…じゃぁ、ここで待ち合わせにしよ？」

白岩「うん」

「もし私の方の用事遅くなったら戻ってていいからね？」

白岩「わかった。戻らないけど」

「……」






最近思うようになったけど、
るっくんは少し過保護な気がする。


私彼と同い年なんだけどな…。









先生「旭南。悪いな」





顧問の先生はまだグランドに残って他校の先生と話をしていた。


私に気づくと話を中断させてこちらに来てくれる。



グランドには他校の生徒が
まだちらほら残っているようだった。






先生「今日のミーティングは晩飯と
風呂終わったあとにやるから全員に伝えておいてくれ」

「はい」

先生「それと今日の夜に肝試しやるから
くじ引き作っといてくれ。ふたりペアな」

「…はい」






ミーティングよりも肝試しの話のほうが
イキイキした顔になる。


るっくんのことを相談しようと思ったのに
先手を打たれてしまった。








その他伝達事項をしっかり聞いて、
私はひとまずるっくんのもとに戻ることにする。


キャプテン先輩に今日のスケジュール伝えてから
くじ引きを作りたいからご飯には遅れるだろう。




あとちょっと一眠りしたい気分。









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＿＿＿＿突然だった。





倉庫の前を通過しようとした瞬間、

中から人の手が伸びてきて。



腕がもげそうなくらい強く引っ張られ、

中に押し込められてしまった。







「…ぇ」







倉庫の中にいたのは…

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