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懐かしい、言うても5、6年ぶりくらい。
急に決めた引っ越し。
行き先も決めずに飛び込んだ不動産屋さんで、馴染みのある地名が目についた。
「ここにします」
とりあえず、早くこの街を出られればええ。
男の一人暮らし。荷物なんて…
とは言えない俺の荷物。
それでも、オフシーズンで暇だった引越し屋さんはすぐに予約できて、引っ越しを決めた二日後には、俺はその街から、大切な人の前から、姿を消した。
とりあえず今日必要なお風呂グッズと日用品と水だけを買って、あとは追々。食べ物は…近くのコンビニで済ませよう。食べる気おきひんけど。
マンションに戻る途中、大学時代に通ってた美容院がふと目に入った。
「すみません。募集してませんか?」
今思えば、膨らんだリュックに、両手にトイレットペーパーとティッシュ5箱。
こんな格好で面接なんてありえへん。
そんなことお構いなしに、吸い込まれるように店に入った。
「あら?君、うち来たことあるよな?」
専門学校の時よく来てたの、覚えてくれてたらしく、その人は相変わらずの懐っこい笑顔を見せてくれた。
当時は短髪黒髪だったのに、伸びてインナーカラー入れてる。そして、あの頃よりもよく焼けてる。
懐かしさと、憶えてくれてた嬉しさで、コクコク頷く。
「美容師なる言うてたもんな?とりあえず、面接?なんてしてへんのやけど。ま、話聞こか」
そう言うて、奥のソファに招いてくれた。
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はみちゃん(プロフ) - お互いに書くと描くだけど、刺激しあえてとてもよい縁をいただけました🥰こちらこそこれからもよろしくね💚🫰🏻 (2022年11月20日 10時) (レス) id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
7129(プロフ) - はみちゃんさん» がんばってる所を描くとはちょっと違うんだけど、最後に赤くんに最高の幸せが降り注げばなぁとこんな形にしてみました💚二人の関係はこのままいってほしい!はみちゃんの絵と感想のお陰で、毎日の更新すごく楽しかった💕これからも仲良くしてね🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) id: f02b13cfb6 (このIDを非表示/違反報告)
はみちゃん(プロフ) - あの時の感想がこうしてお話になっているのに感動してます……✨7ちゃんありがとう!!頑張って精一杯アピールしてるのに気づいて貰えない赤くんが幸せになってとてもとてもよかった。なんとお礼を言ったら良いのか😭素敵な作品をありがとうございます🥰 (2022年11月20日 9時) (レス) @page48 id: 953c15c47b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年10月29日 17時