水色

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「その人はさぁ、彼氏おんの？」
「おらへん。けど、前の人のこと、忘れられへんみたいやねん」
「そっか、フラれたんか。しんどいなぁ。そしたら、彼女はさぁ、今つらいんやから、支えたり？」


わかるで？その気持ち。きっと誰より。


「ええんかな」
「ええに決まっとる。しげに好かれて嬉しくない人なんておらんやろ。あ！彼女家に連れてくる時はちゃんと言うてな？」


応援する言うてるのに、煮え切らない態度。


「やっぱ俺、神ちゃんとおる方がええ」
「何言うてるん。笑 やっと“好き”って思えた人と出会えてんやろ？初恋やん。大事にしいや？」

なんだか考え込んでしまったしげは、結局YESとは言わないままシャワーを浴びに行ってしまった。



一気に励ましすぎた？けど、しげの思いが実ってほしいのはほんま。
しげも幸せになって、俺もハマちゃんのこと乗り越えて、2人とも幸せになれたらええな…

そう思って、ふと寂しさがよぎる。
そしたら、しげとこうやって過ごすことはなくなるってこと。それは嫌やなんて、俺めっちゃ自分勝手やん。

頭の中はハマちゃんのこととしげのことでぐっちゃぐちゃ。
俺専用と化してるええ匂いのブランケットをかぶって、ラグに倒れ込んだ。

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