keep your doubt（JW赤×緑） (ページ26)

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「ハマちゃんとおると、時間経つの、早いわ」
「それ、楽しいってこと？」
「うん。めっちゃ楽しい！ハマちゃんと過ごした3年間も、あっという間やったわ」

一気に空気が停滞して、ハマちゃんの後悔が漂う。
俺、怒ってへんよ？今はほんまに感謝してる。

「あの時は、ごめんな…俺、」
「ほんまにええねん」

理由知りたかったけど、もうどうでもええ。

ハマちゃんとの時間は幸せやったし、
今の俺は、しげのことが好き。
それが事実で、それが全て。

例えいつか離れてしまうとしても、俺は今、しげと一緒におりたい。

「ハマちゃん、ありがとう。俺、幸せやった。ハマちゃんが教えてくれたんよ？人を好きになる幸せ」
「俺も幸せやった。今も幸せ。大好きな人にそんなん言うてもらえたら、めっちゃ幸せ者やん」

ボロボロと涙を流しながら、目尻を思いっきり下げて笑うハマちゃんの笑顔を目に焼き付ける。
一生忘れへんように。

「さ、駅行こか」

袖でグイッと涙を拭うと、ハマちゃんは振り切るように立ち上がった。

駅のホームの端のベンチに、手を繋いだまま並んで座ってる。

どれだけの時間そうしてたやろう。

ベルが鳴って、人々が入り口に集まって行く。

そろそろ行かな。
そう思って立ちあがろうとすると、手を引いて、ベンチに引き戻された。

「神ちゃん、幸せになってな？」

ハマちゃんの方を向くと、ほんの一瞬、唇がふれた。

背中を押されて、新幹線に乗り込む。

窓から見えた、ハマちゃん最後の笑顔は、涙でぐちゃぐちゃやった。