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「明日返す」
今日は夜までしげとおる予定やし、しげのおるとこで元カレと連絡とるとかしたくない。
「早い方がスッキリするで?」
そう言って、伏せてたスマホを俺の手に持たせる。
そこまでされたら、しないわけにもいかへんくて。
『久しぶり。元気?』
『元気やで。ハマちゃんも元気?』
送った途端に既読がついた。
今同時に画面を見てやりとりしてるってのが、気まずくて。
『まだ大阪おる?』
『おるで』
『来週末、出張で大阪行くんやけど、会えへん?』
既読をつけたのに、しばらく返せないでいると、
『会いたい』
しげの背中を見つめる。
スマホを見てるらしい背中は、俯いて丸まっている。
やっぱり、好きになってもええことないな、
あんなにもう恋はしないでおこうって思うてたのに。
ここ最近の浮かれてた自分に嫌気がさす。
『ええよ』
しげの無関心な態度に1人で勝手に傷ついて半分ヤケ。
そんなん、ハマちゃんに失礼なんは百も承知。
『土曜泊まりやから、仕事終わったら連絡するな。』
そうメールがきて、やりとりを終える。
スマホを置いて、こっそりため息をつくと、しげが振り返った。
「来週の土曜日、会ってくる」
「そっか、」
しげは、感情の読み取れない顔で、それだけ言った。
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作者名:7129 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=7129
作成日時:2022年8月7日 17時