駄菓子タイムは素直に ページ18
乱「……」
乱「………」
いつもよりかなり静かな探偵社
理由は簡単でいつもうるさい乱歩さんが無言で考え込んでいるようなどこか遠くを見つめている
探偵社員もそれを察してどこか気まずい雰囲気が流れる
乱「敦」
敦「!……はぃ…なんでしょうか…」
はい、今回の被害者敦くん
敦くんはビクッと肩を揺らして渋々乱歩さんの方へ歩いた
落ち着きなよ、どうせ乱歩さんのくだらないことだから
乱「『勘違いしないでください、乱歩さんのためじゃないですから』と顔を赤くしながらツンとした顔で言うAと『勘違いしていいですよ、乱歩さんのためですから』と色気たっぷりに微笑むAの破壊力ってどっちが上だと思う」
敦「…はい?」
ほら、やっぱり
知らない、私は無視。敦くんが助けを求めてきてるような気もするけど無視
生憎私は乱歩さんの面倒事に関わりたくない
敦「えぇっと…」
乱「どっちも可愛いだろ、なんですぐに分からないんだ」
敦「へ、す、すすすすすみません…!?ど、どちらも可愛いですね」
乱「君にAの何がわかるんだ」
敦「ひっ!」
理不尽にも程がある
『はぁ…』
このままでは流石に敦くんが可哀想なので私は声をかける
『乱歩さん、あまり敦くんを虐めないであげてください』
乱「なんで!Aは敦の肩を持つんだ!」
『私は思った事を言ってるだけです』
ぷくっと頬を膨らませる乱歩さんにもう一度ため息をつく
仕方ない…
『せっかく乱歩さんとお菓子を食べようと用意していたんですけど…後輩に優しく出来ない人にはあげれませんね』
乱「敦、疲れてない?大丈夫?僕がお茶でも持ってこようか?」
敦「へ!?あ、だ、大丈夫です…」
この変わりよう…いつもそうならいいのに
乱歩さんの変わりように何名かクスクスと笑う声が聞こえた
こっちは大変だって言うのに…
乱「A!お菓子!」
『はいはい、わかってます』
椅子ごと乱歩さんの方に引いて乱歩さんに駄菓子の入った袋を渡す
『みなさんも良かったらどうぞ』
乱「なんで!僕のなんだけど!」
『……そうですか』
乱「え、ごめん!嘘だから!ねぇ、A!嘘!ジョーク!だから一緒に食べよう?」
駄菓子を置いて席に戻ろうとすると乱歩さんは慌てて引き止める
『次はないですからね』
乱「さっすが!僕のA」
『あなたのではないです』
乱「あ、これ僕のおすすめだよ!」
『むぐっ…』
乱歩さん、いきなり口に突っ込むのはやめてください
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ランポッポの眼鏡になりたい - いいお話でしたぁあぁ 完結しちゃうなんてぇぇぇええ(;ώ;) でも完結おめでとうございます(;ώ; (2023年1月15日 21時) (レス) @page49 id: b523133505 (このIDを非表示/違反報告)
ミミッキュ - 大好きですありがとうございます‼ (2023年1月7日 17時) (レス) @page50 id: 763a55f7bf (このIDを非表示/違反報告)
藍素(プロフ) - 完結おめでとうございます!(*^▽^)/★*☆♪ (2022年12月10日 22時) (レス) @page50 id: 81a29d8f69 (このIDを非表示/違反報告)
すい(プロフ) - 完結おめでとうございます!! (2022年12月9日 18時) (レス) id: b0ccef1124 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - もういつも更新をワクワクしながら待ってます!スゴイ楽しみすぎて!!更新頑張ってくださいね! (2022年11月18日 22時) (レス) @page27 id: bf60b993eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こみゅな | 作成日時:2022年11月9日 12時