case.56 ページ9
「では、千澄くん。君は仕事の依頼帰りにこの猫に遭遇してここに連れてこられた、と…。…で、君達はたまたま通り掛かって通報を求められたと…。」
目暮警部が少年達二人を見て「またか…」と言いたげに二人を見た。
「せや。ちょっとコナンくんと散歩しとってなぁ…。そこにこのねーちゃんがおって、自分のスマホが壊れてるから通報して欲しい言うてな。」
「壊れてる、って千澄さん…また壊したんですか?」
「…また、って?高木刑事。」
高木の言葉にコナンは彼を見上げて訊ねた。
それに目線を合わせる様に屈んだ高木が問いに答える。
「千澄さんはよく携帯壊すんだよね…。ある時は徹夜のし過ぎでボーッとしてたら溝に落としたり、ある時は改良しようとして容量を超えて壊したり…何を思ったか二つ折りの携帯を自分で突然折ったときもあったなぁ…」
『あれは三徹で頭が働いていなくて〜。携帯って反対方向に力を加えたらどれくらい簡単に折れるのかな〜って思ったらつい☆』
(オイオイ…つい、で携帯折るなよ…)
コナンと服部は呆れ顔でAを見つめた。
逸れた話を軌道修正するように目暮警部が大きく咳払いをした。
「…で、この猫は?首輪をしているようだが何処かの家の飼い猫なのかね?」
「うん!今はポアロっていう喫茶店の店員さんが飼ってて、毎日決まった時間に散歩しているみたいなんだ。この公園も散歩ルートだったんじゃないかなぁ。」
「うむ…近隣に防犯カメラがいくつかあるな。佐藤くん。管理者に連絡して調べて来てくれ。」
「ハイ」
「千葉くんと高木くんは周辺の聞き込みを頼む。午前5時から10時までの間、怪しい人影などを見なかったか調べてくれ。」
「「わかりました」」
『警部、にゃんこはどうしますか〜?』
「…まぁ、猫でも第一発見者だからな。一応事件が解決するまで見ていてくれ。但し現場を荒らさないように。」
『んじゃ、大尉はコナンくんに任せた〜』
「え、ボク!?」
戸惑い気味のコナンに大尉を渡し、自身が持っていたバッグからノートPCを取り出せば、Aは何かを打ち込み始めた。
その様子をコナンと服部は不思議そうに見つめるも、こっそりと現場検証に加わっていくのであった。
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q2n3qbzuWwYqZsD(プロフ) - 続き見てぇー (2022年8月5日 19時) (レス) @page22 id: c07b904298 (このIDを非表示/違反報告)
咲空(プロフ) - 氷月さん» ガイシャも被害者も同じ意味ですよ (2020年4月26日 23時) (レス) id: aaa3736e7c (このIDを非表示/違反報告)
氷月 - ガイシャではなく被害者ではないですか? (2020年4月15日 1時) (レス) id: acb67715b0 (このIDを非表示/違反報告)
椎名桃乃 - 夢主ちゃん可愛いです…!タイプです!w応援してます、頑張ってください! (2019年5月23日 16時) (レス) id: 87ecca1cfc (このIDを非表示/違反報告)
キリト - 赤井さんの名前を出した時の反応可愛い!続き読みたいです! (2019年5月2日 0時) (レス) id: 589d334356 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲空 | 作成日時:2019年2月11日 16時